縦長の新しいキドニーグリルに注目! BMW4シリーズ クーペが世界デビュー【新車】

■3シリーズとは異なるフロントマスク、フォルムが与えられたスポーティクーペ

2020年6月2日、BMWは本国で新型4シリーズ クーペをデジタルでワールドプレミアしました。3シリーズなどと同じ「CLAR(Cluster Architecture platform )」プラットフォームを使う新型は、3シリーズとの明確な差別化が図られています。

なお、欧州では2020年10月の導入が予定されています。

BMW4シリーズクーペ
新型BMW4シリーズクーペがオンラインでワールドプレミアされた

エクステリアで目を惹くのは、クーペらしい流麗なルーフラインはもちろん、縦長のキドニーグリル。

これは、BMWクーペの伝統が踏襲された意匠であり、冷却性の高さも物語っています。さらに、伸びやかなサイドウィンドウ、力強く、彫刻的なデザインのショルダーにより、アグレッシブでスポーティなムードを強調。

BMW4シリーズクーペ
BMW4シリーズ クーペのリヤビュー

また、ヘッドライトはLEDが標準化されていて、オプションでBMWレーザーライトを設定。一方のリヤは、L字型のライトバーが配置されたスタイリッシュなLEDテールランプになります。

BMW4シリーズクーペ
BMW4シリーズ クーペの前後ビュー

内装も新しくなっています。BMWお馴染みのドライバー重視のコックピット・デザインが採用されていて、最大10.25インチのコントロールディスプレイ、オプションのフルデジタル12.3インチ・インストルメント・クラスター(メーター)が用意されています。

センターコンソールには、質感の高さを抱かせるコントロールパネル、新開発のスポーツレザーステアリングとスポーツシートを標準装備。ほかにも、センターコンソールのニーパッドをオプションで設定。また、「2+2」のパッケージによる2人掛けのリヤシートも備わります。

BMW4シリーズクーペ
BMW4シリーズ クーペのインテリア

ほかにもパワートレーンは、2つの4気筒ガソリンエンジンと1基の4気筒ディーゼルエンジンも用意。さらに、直列6気筒ディーゼルエンジンも2タイプ設定され、こちらは、2021年3月にラインアップに加わる予定としています。

また、6気筒ガソリンとディーゼルエンジンには、48Vのマイルドハイブリッド技術が搭載され、11PSの出力アシストが加わります。さらに、ディーゼルエンジンには、2ステージターボを採用。

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BMW M440i xDrive クーペのリヤビュー

ドイツ本国では、5グレードのラインナップになります。最上級モデルは「BMW M440i xDrive クーペ」で、374PSの直列6気筒ガソリンエンジンを搭載。燃費は7.1~6.8L/100km、CO2排出量は163~155g/kmとアナウンスされています。さらに、19インチの「Mライトアロイホイール」、プレミアムサウンドシステムが採用された「M Sport package Pro」なども設定されます。

BMW4シリーズクーペ
3シリーズから低重心化されたBMW4シリーズ クーペ

全車に組み合わされるのは、8速ステップトロニックスポーツトランスミッション(8速AT)で、4WDの「xDrive」は、発売時は2モデル、2021年3月からは4モデルに設定されます。

■リヤトレッドが3シリーズよりもワイドに

さて、走りに振った4シリーズ クーペは、3シリーズセダンよりも重心が21mm低く、リヤトレッドは23mmワイドになっています。

BMWのウリである「50:50」のバランスのとれた重量配分をはじめ、エアロダイナミクスの最適化とリヤアクスルのリフト量の低減を目標に掲げて開発したそう。

BMW4シリーズクーペ
「M Performance Parts」装着車

また、ダンパーに専用チューンが施されています。オプションの「Mスポーツサスペンション」は、ダンパー、マウント、アンチロールバーをより強固にすると共に、可変スポーツステアリングなどが追加されます。ほかにも、電子制御ダンパー付「アダプティブMサスペンション」、ブルーもしくはレッドのブレーキキャリパーを選択できる「Mスポーツブレーキ」、リヤディファレンシャルの可変ロック機能付「Mスポーツディファレンシャル」を設定。

BMW4シリーズクーペ
BMW4シリーズ クーペのフロントシート

装備、機能面の強化も図られています。遮音ガラスと新しい3ゾーンオートエアコンが標準装備されるほか、透明面を24mm延長されたチルト&スライドガラスルーフ、ウェルカムライトカーペットを備えたアンビエントライティング、「Harman Kardon製サラウンド・サウンド・システム」などを用意。

BMW4シリーズクーペ
BMW4シリーズ クーペのリヤシート

安全装備の強化も盛り込まれています。前面衝突警告や衝突被害軽減ブレーキをはじめ、ステアリング支援付の車線逸脱警告(車線復帰機能付)が標準装備されたほか、速度制限情報も標準装備。

オプションの「ドライビング・アシスト・プロフェッショナル」には、ステアリングアシストやレーンコントロールアシスタント、新アクティブナビゲーションなどの機能が含まれています。

BMW4シリーズクーペ
BMW4シリーズ クーペのトランク

また、新世代の「BMWヘッドアップ・ディスプレイ」は、投影面が70%拡大され、「デジタル・インストルメント・クラスター」の3D表示により、自車周囲の状況、アシスタンスシステムの作動状況などを容易に確認できるそう。

ほかにも、最新のユーザーインターフェイス、コネクティビティも用意されているBMW 4シリーズ クーペですが、日本での発売時期などの詳細は、6月2日時点では明らかにされていません。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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