中国・BYDがヨーロッパでEV、PHEVの拡大戦略を発表

■小型SUVのPHEV、複数の商用EVを電気自動車先進国のノルウェーに投入

トヨタもEVの研究開発合弁会社を設立するなど、中国のBYD(比亜迪股份)は、中国政府による新エネルギー車の補助金(段階的に減らしているようですが)もあり、EVの販売が好調に推移しているそうです。

筆者が2019年夏にシンガポールを訪れた際にもBYDの自動車部門(比亜迪汽車)が投入したタクシーを見かけました。日本には導入されていませんが、中国政府の後押しもあって、将来のEV市場で中国勢の存在感が高まるのは予想できます。

BYD Tang EV600
BYDのPHEVの「Tang EV600」

BYDヨーロッパは、ヨーロッパ市場に乗用車を試験的に導入し、電動の小型商用車、電動トラックも投入する長期計画をアナウンスしています。

また、同社のプラグインハイブリッドである「Tang EV600」は、PHEVの中でも世界トップクラスの販売台数を誇っています。NEDCテストサイクルによる航続距離は520kmで、電気自動車先進国のノルウェーに今年後半に投入。

BYD
BYDの19t電動トラック

すでに電動バスなどで存在感を高めているBYDは、ノルウェーに、小型SUVでEVの「Tang」を投入するとしています。さらに、2020年後半には商用車(パネルバン/19tトラック)のバッテリーEVを導入するそう。

世界でもEVが最も普及しているノルウェーに新型EVやプラグインハイブリッドなどを投入することで、ヨーロッパでのシェア拡大を図っているBYD。日本勢もマツダのMX-30、トヨタの2人乗り小型EV、ホンダeなど新型EVの発売が予定されていて、三菱iMiEV、日産リーフなどに続くEVとして日本市場だけでなく、ヨーロッパなど世界でもプレゼンスを高めることができるのかが気になります。

中国、欧州などのマーケットでは、BYDなどの中国勢が着実に市販モデルを導入しています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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