■パジェロ製造も岐阜県内の病院にフェイスシールドを寄贈
以前お伝えしたように、トヨタや日産自動車、ホンダのほかにも、マツダも医療用フェイスシールド、自社グループで使うため、関連会社がマスクの自社生産に乗り出すと発表しています。また、すでに医療現場に車両を提供しているトヨタ、ホンダなどの対策も行われています。
感染予防はもちろん、新型コロナウィルスの収束が本格的な自動車生産などの経済活動を占うだけに、こうした支援は「急がば回れ」のように思えますが、必要な対策であることは間違いないでしょう。
三菱自動車は、新型コロナウイルスの感染拡大防止への支援のため、医療現場で必要とされているフェイスシールドを生産し、関係各所に提供すると発表しました。
愛知県岡崎市の岡崎製作所を中心に、月約1500枚の生産が開始されていて、同日、岡崎市にフェイスシールドを寄贈。また、同社の生産拠点のパジェロ製造も生産されたフェイスシールドを岐阜県美濃加茂市内の病院に寄贈したそう。水島製作所が立地する岡山県内などでも寄贈を計画しています。今後も生産枚数の増強をするとともに、マスクなどほかの感染拡大防止のための製品についても生産を検討。
同社では、クルマの開発、生産で培ったノウハウや工場設備を活用し、世界各国の政府・自治体・関係機関と連携しながら、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて支援を続けていくと表明しています。
三菱自動車に限らず、コロナウィルスによる需要減により、生産台数の大幅減、さらに販売台数の落ち込みなど、今後さらに難しい局面に直面する可能性が予想されます。日本の自動車メーカーにとっては、リーマンショックや東日本大震災を超える難局かもしれません。それでも、こうした「急がば回れ」の対策なども功を奏し、復活の日がくるはずです。
(塚田勝弘)