■汚れは上から下に流し落とすイメージで
緊急事態宣言が全国に出され、閉塞感を抱いている人も多いと思われます。気分転換として、クルマ好きならずとも愛車をお持ちの方にオススメなのが「洗車」です。自宅のガレージや自宅前、オープンスペースの洗車場などでの洗車は、人とほとんど接触せずに没頭できます。
普段はガソリンスタンドやショップにお任せの方も自分で洗って、磨いてみれば、最初は面倒くさいと思っていても無心で磨けるかも。洗車用品もセットからプロ向けのコーティング剤まで多彩に揃っていて、ネット通販で簡単に購入できます。
なお、GfK Japanの2019年12月10日の発表によると、過去1年以内に自家用車の洗車を行ったドライバーは87%。また、洗車機を利用したことがあるドライバーは72%で、そのうち48%が洗車機でのみ洗車を行っているそう。
洗車グッズのうち保有率が最も高かったのは「洗車スポンジ」で62%、次いで「車用シャンプー」が48%となっています。自分で洗車を行っている人が多いようなので、釈迦に説法だと思われますが、定番といえる洗い方、ワックス掛けをご紹介します。
筆者は、自動車雑誌の編集部員時代に多くのプロショップを取材させて頂きました。「餅は餅屋」のことわざのとおり、プロ並みの仕上がりは難しいにしてもコツを掴めば、水垢を残さずきれいにできるはず。なお、洗車日和は晴天時…ではなく、曇天で風が吹いていない日といわれています。天気がよくても日陰ならOKでしょう。
自宅前やガレージで洗車する場合、まず用意したいのは、高圧水が出る洗浄機。ケルヒャーに代表される高額なアイテムでなくてもホームセンターなどでも扱っている5000円以下でも十分。もちろん、高圧洗浄機を持っていれば洗車でも活躍するはず(音が大きいタイプが多いので、住宅密集地では近所迷惑にならない範囲で使いたいですね)。
■カーワックスのコツは、「ムラなく薄塗り」
次に脚立や折りたたみチェアがあると便利です。セダンやハッチバックなど比較的背が低いクルマでも洗車の鉄則である「上から下に」水を流すには、ある程度高さが必要になります。次に、バケツ、カーシャンプー、ワックス、スポンジ、ウエス、ワックス用のクロス布や極細布があればまずは十分でしょう。
水で埃や汚れを「上から下に」流してからシャンプーで洗車します。その後、濡れたままワックスできるタイプはそのまま、固形タイプなどは一度水をキレイに拭き取ってからムラなく塗り込んでいきます。よく言われるように、円を描くように塗る必要はなく、ムラなく「薄く濡れれば」縦でも横でもOK。円を描くように塗ると厚塗りになりがちで、ムラや拭きこぼしにもなりかねません。
また、スポンジにワックスをつけたら、スポンジごとキレイな水に浸してからワックスを塗っていくと作業性が高まります。拭き取りもムラなく塗り込むのと同じくらい重要で、仕上がりを左右しますので、クロス布の後に、極細布(ポリッシング布)で2度拭き取りすると完璧。
固形だけでなく、スプレー(液体)コーティング剤も昔から使われていて、作業のしやすさでは固形ワックスよりも上といえるものも多くあります。
そのほか、ウインドウやミラー、アルミホイールなど汚れが気になる場所は、専用アイテムを使って作業するのが早道。
愛車の状態に合わせて1、2アイテム揃えておけば十分足りるはずです。面倒でもお子さんがいる家庭なら一緒に作業すれば、いい気分転換になるかもしれません。
(塚田勝弘)