【清水和夫の新クルマ用語解説】「ゾーン30」って? 事故多発エリアで歩行者を守る! 今後はクルマが自動判別か?

ゾーン30って?

■新シリーズ始めました~!「清水和夫先生の、今さら聞けない 新クルマ用語解説」

電気自動車や自動運転など、新しいモビリティやテクノロジーの登場によって様々な自動車関連の専門用語が日々、生まれています。普段聞き流している言葉でも、実はその意味が曖昧だったり、へぇ~そーいうことだったんだ!と気付かされることも…。

そこで! 警視庁や国土交通省などの数々の政策にアドバイザー的にも関わっている国際モータージャーナリスト・清水和夫さんが、【今さら聞けない 新クルマ用語解説】と題し、最近出現したクルマ関連の新用語を動画で解説する新コーナーがスタート!

清水和夫先生
清水和夫先生と一緒に、聞きなれない新しく誕生しているクルマ用語について勉強していきましょう!

まず最初のFile No.01は、最近そのエリアが拡大され、道路上で見かけることが多くなった「ゾーン30」について勉強していきましょう!

【File No.01 ゾーン30】ゾーン30って何!? 教えて清水和夫先生!

●30km/h以下で走ることが難しい現代のクルマ

では、ゾーン30について説明します。

ヨーロッパでもゾーン30
エリアごとに制限速度を設定しているのが、ゾーン30です。

最近、ヨーロッパの地域に行くと「ゾーン30」というエリアが物凄く明確に、道路の色分けや看板(標識)などで、「この地域の中は全部時速30km/h以内ですよ!」ということが明記されています。

規制速度は今まで看板で見ていましたけど、しかしなかなか看板だと見落としもありますので、規制速度をエリアで設定してここは30km/h以下、特に小学校があるようなところでは25km/h以下など、けっこうきめ細かく設定するような街の交通政策が増えてきています。

路面に書かれるゾーン30
看板、路面に書かれる情報で、ここがゾーン30だというっことが分かります。

それは生活空間、生活者がいるような環境の中では、自動車には少し遠慮してもらって歩行者や自転車、あるいはそこで暮らす人々の安全性を高めよう…というような政策です。

日本のゾーン30
日本の場合、住宅が密集しているためにエリア分けが難しいのが現状です。

しかし、日本の場合はどこが一般道でどこが街中なのか?が分かりにくいんです。一般道の中に家があったりなど密集していますからね。なので日本はなかなか「ゾーン30」というふうに切り分けが難しいんです。

が、ただ都市部の中では必ず住宅地、あるいは歩行者の交通事故が起こるような場所ではゾーン30、ゾーン20という政策が必要です。

ゾーン30って?
路面にこのように書かれていれば分かりやすいですね。

しかし今、30km/hの看板が出ている街中でも多くの車両が多分、30km/h以上なんですね。それは別にスピードを出したくて出しているというよりも、30km/hというスピードで走ることが現代のクルマにとっては、逆に凄く難しいんです。

ちょっとアクセルを踏んだだけで、すぐにスピードが出てしまいます。特に、電動車両の場合はエンジンの音がしなくて静かですから、速度のスピード感がない…ということもあって、もうそれをエリアで括ってしまおう!ということなのです。

看板
速度規制表示+イラスト入りの看板があると分かりやすいです。

今後の対策として、「スピード・アダクティブ・リミット」というのがあり、IoT(アイ・オーティー/Internet of Things)、ITを使って「その地域に入ったら30km/h!」というルールをクルマのほうに教えて、クルマのメーターパネルなどに「今ここはゾーン30、30km/hですよ!」ということを自動的に教えたり、あるいはスピードを自動的に調整したり。そういうことを今、政策としては検討中です。

清水和夫先生
今後も新クルマ用語について分かりやすく解説していきます!次回は「MaaS」です。

いずれにしても、最近の交通事故の実態は、生活道路の中で起きる歩行者、自転車の重傷死亡事故が増えていますから、それをいかに減らしていくのか? これはもう日本の大きな課題として挙げられます。

(解説:清水 和夫/アシスト:永光 やすの/動画:StartYourEnginesX)

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