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■鍛造ホイールの細スポーク化はどこまで進むのか?
東京オートサロンの西ホールにブースを構えたホイールのトップブランドRAYS
![RAYSブース](https://clicccar.com/uploads/2020/01/rays_001-20200111110914-800x533.jpg)
RAYSの鍛造スポーツホイールブランドであるVOLK RACINGの新製品はどれも鍛造の特徴を生かした細いスポークが特徴的。
![VOLK RACING GT090](https://clicccar.com/uploads/2020/01/rays_002-20200111110915-800x533.jpg)
特にG025は極限までスポークを細くしており、特に濃色のモデル・VOLK RACING G025は走り出すとスポークの存在感が全く無くなってしまうほど。
![VOLK RACING G025](https://clicccar.com/uploads/2020/01/rays_008-20200111110918-800x533.jpg)
熱と圧力により合金の密度を最大限に高める鍛造という製法により強度を増したスポークは、技術革新とともにどんどん細くなっていきます。スポークの厚みはG025ではもはや1cm近くまで細くなっており、この先どこまで細く、軽くなっていくのか興味は尽きません。
■音と振動を克服する鍛造ホイールの新しいカタチ
同じRAYSの新シリーズとして発表されたVMFはVOLK RACINGの新作とはコンセプトが全く違います。
![マクラーレン720SとVMF](https://clicccar.com/uploads/2020/01/rays_005-20200111110916-800x533.jpg)
そのコンセプトは鍛造の持つ強度と軽さを生かしながらリムとスポークの形状と強度バランスによってロードノイズと振動を減らしていこう、というものです。
![マクラーレン720SとVMF](https://clicccar.com/uploads/2020/01/rays_004-20200111110916-533x800.jpg)
スポークの形状に折り紙の発想を取り入れたと言い、この形状がノイズや揺れなどの原因となる振動を吸収し、ラグジュアリーな乗り味を発揮していくとのことです。
![RAYS VMF](https://clicccar.com/uploads/2020/01/rays_006-20200111110917-533x800.jpg)
しかし、鍛造のワンピースホイールは金型の段階でホイールの大まかな造形を作り上げなくてはならず、VMFのような複雑なスポーク形状は本来は苦手のはずです。しかしこの複雑な形状を鍛造で作り上げてしまうところにRAYSの技術力の高さがあるのです。
![RAYS VMF](https://clicccar.com/uploads/2020/01/rays_010-20200111110919-800x533.jpg)
そのラグジュアリーな性能と形状を表現するために展示車両にマクラーレン720Sを使ったとのこと。スーパーカーにこそマッチするホイールということなのです。
■レーシングホイールをそのままロードホイールとするコンセプトも
またRAYSの新しい試みの中にはかなり大胆なものもありました。SUPER GTで使っている1ナットのレーシングホイールそのものをロード用の5穴にしてしまうというもの。
![レーシングホイールをロードホイールへ](https://clicccar.com/uploads/2020/01/rays_009-20200111110918-533x800.jpg)
写真の下がレーシングホイール、上が5穴化されたレーシングホイールのロードバージョンです。ハブ部分以外はすべて同じ仕様ということで強度と軽さのバランスが求められるレーシングホイールをハイパワーロードカー存分に味わえるものとなっているのです。
(写真・文:松永和浩)