マツダの塗装鋼板の耐食性迅速評価技術と装置が「機械振興協会会長賞」を受賞

■3か月程度かかっていた評価を約5分で行える画期的な技術

マツダは、塗装鋼板の耐食性迅速評価技術と装置が、機械振興協会が主催する第54回機械振興賞の「機械振興協会会長賞」を受賞したと発表しました。

機械振興賞は機械工業にかかわる優秀な研究開発およびその成果の実用化によって、機械工業技術の進歩、発展に著しく寄与したと認められる企業、大学、研究機関および研究開発担当者に対して贈られる賞です。「機械振興協会会長賞」は、優秀と認められる業績に対して贈られる賞です。

マツダ 防錆技術
マツダ3の外観

今回マツダが受賞した「防錆を革新する耐食性の迅速評価技術と装置」は、クルマの塗装に求められる、世界の様々な環境下での防錆性能を短時間で、簡便な装置で評価する技術だそうです。

マツダ 防錆技術
マツダの「防錆を革新する耐食性の迅速評価技術と装置」が「機械振興協会会長賞」を受賞

塗装の防錆評価は、従来、対象部品を実耐食性試験器(加速試験器)にセットしても数か月かかっていたそう。今回受賞した技術は、試験片の塗装面に塩水を付けた状態で、塗装面と鋼板側から電圧をかけていきます。徐々に電圧を上げることで強制的にイオンを透過させ、最終的に通電した電圧により塗装の防錆評価を行なう画期的な技術。

従来3か月程度を要した評価を約5分で行うことが可能で、しかもわずか3kg程度の装置で耐食性能を数値化できるようになったことが評価されています。

マツダ CX-30
映り込みの美しさも特徴のマツダCX-30

マツダといえば、「匠塗(TAKUMINURI)」を掲げたこだわりの塗装技術が「鼓動」デザインをさらに引き立てていて、「ソウルレッドクリスタルメタリック」「マシーングレープレミアムメタリック」などが同社のイメージカラーとして浸透しています。こうした、華やかで高品質感のあるボディカラーの縁の下の力持ちとして、クルマに欠かせない防錆性能も支えています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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