■みなとみらい地区にいすゞ自動車が本社移転を決定で、横浜は日本のモータウンになるか?
新天地へのクリスマスプレゼントでしょうか。2019年12月24日、いすゞ自動車が本社移転を発表しました。現在、大森に本社を置いているいすゞ自動車が、新天地に選んだのは横浜みなとみらい地区に建設中の高層オフィスビル「横濱ゲートタワー」。移転のスケジュールは2022年5月を目途にすると発表されています。
本社移転の狙いについて、以下のように発表されています。
従業員が働きやすいオフィス・IT環境を整備することで能動的な働き方を実現し、生産性向上を目指すとともに、従業員のワークライフバランス実現やダイバーシティの推進など、働き方改革をより一層推進してまいります。
ちなみに、「横濱ゲートタワー」へのアクセスはJR「横浜」駅から 徒歩6分、みなとみらい線「新高島」駅 から徒歩1分。自動車ファンならもうお分かりでしょう。日産自動車のグローバルヘッドクォーター(本社ビル)のすぐ近所に移転するわけです。
いすゞ自動車といえば、先日ボルボ(トラック部門)と提携して、UDトラックス(旧・日産ディーゼル)の譲渡を受けるという発表もしています。新しい体制の構築に向けて、本社移転により一気に加速しようという意思が感じられます。また、いすゞ自動車のものづくり拠点は神奈川県内の藤沢工場ですから、横浜に本社を置くというのは地の利という点からはメリットがあるのかもしれません。
ところで、横浜といえば前述のようにみなとみらい地区に日産自動車の本社もありますが、それだけではありません。横浜市神奈川区にはマツダのR&Dセンターがあり、横浜市都筑区にはスズキの研究所があります。いすゞ自動車の移転によって、横浜に集う自動車メーカーが増えました。また、横浜といえば公道レースの招致への動きが長く続いているエリアでもあります。
いすゞ自動車の本社移転は、日本のモータウン(モーターシティ)として「YOKOHAMA」という土地がブランドになっていくきっかけになるのかもしれません。
(山本晋也)