横浜ゴムの新商品発表会で新製品が続々登場。異例のボリューム感でさまざまなジャンルへの注力をアピール

 ●プレミアムカーからホビータイヤまで。あらゆるジャンルへの対応を進める横浜ゴム

2019年12月5日に東京目黒区の目黒雅叙園で、横浜ゴムの新製品発表会が行われました。今回の新製品発表では4種の新製品、2種の新サイズが発表されるという異例のボリューム感でした。

横浜ゴム新製品ラインアップ
ずらりと揃った新製品。これどの種類が一緒に発表されることは珍しい

今回の発表では横浜ゴムの商品戦略も発表されました。

なかでも品質の高さを証明するのが「プレミアムカー戦略」です。これはプレミアムブランドのクルマへの純正装着をすすめることで製品の高性能さをアピールするものです。現在、メルセデス・ベンツのAMG E53、AMG GLE53、BMW X5 Mパッケージ、BMW X3&X4 Mパッケージ、ポルシェ・カイエンE3などに純正装着されています。

2019横浜ゴム 商品戦略発表
さまざまな手法での商品戦略を展開

ホビータイヤという分野への参入も積極的です。そのうちのひとつがクラシック系商品と言われるものの商品強化です。A008P(アドバンタイプD)、Y350、A539などといった昔のパターンデザインを持つモデルの再発売です。

ヒストリックカーのレストアなどが流行する一方で、そうしたクルマに似合うタイヤが少ないということもあり、このような古いパターンデザインのタイヤは大きく受け入れられています。また今年はアメリカのSEMA(Specialty Equipment Market Association 米国自動車用品工業会)ショーにおいて、「ジオランダー X-AT」がもっとも優れた商品に与えられる「Best New Tire Winner」を受賞。さらに、「ジオランダー X-CV」と「アドバン・アペックスV601」が「Runner-up Awards」に選ばれるなど、ホビータイヤ系の評価も高くなっています。

ジオランダーX-AT
アメリカのSEMAショーで最高賞となるBest New Tire Winnerを受賞したジオランダーX-AT
ジオランダー X-CV
Runner-up Awardsを受賞したジオランダー X-CV
アドバン・アペックスV601
同じくがRunner-up Awardsを受賞したアドバン・アペックスV601

さらにウインタータイヤ戦略としてスタッドレスタイヤの「アイスガード6」の販売促進への注力、ユーザーコミュニケーションの活性化としてサーキットでの写真講座や工場見学、ファン交流イベントなども行い、さまざまな方面から商品戦略を行っていることが伝えられました。

アイスガード6
アイスガード6

そうしたなかで4種の新製品が発表されました。クロスオーバーSUVタイヤとして発表されたのがサマータイヤの「ブルーアースXT AE61」、M+Sタイヤの「ジオランダーCV G508」です。そしてもっとも注目されているのが、オールシーズンタイヤの「ブルーアース4S AW21」です。また、商用バン用のサマータイヤ「ブルーアース・バンRY55」も発表されました。さらに、軽トラック用オフロードタイヤ「ジオンランダーM/T G003」と「ジオランダーX-AT」には、軽トラック用サイズとジムニー用サイズも追加されました。

ブルーアースXT AE61
ブルーアースXT AE61
ジオランダーCV G508
ジオランダーCV G508
ブルーアース4S AW21
ブルーアース4S AW21
ジオンランダーM/T G003
ジオンランダーM/T G003
ジオランダーX-AT
ジオランダーX-AT

(文/写真・諸星陽一)

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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