需要の先に新たな可能性を見つける。人とくるまのテクノロジー展で分かった「ジェイテクト」の先進性(PR)

■ニーズから生まれたシーズが新たな需要を生み出す

●リチウムイオンキャパシタからバストラックのADAS支援まで

今年も注目の技術が目白押しだった「人とくるまのテクノロジー展 2019」。中でも光る技術を展示していた企業の一つが「ジェイテクト」です。

同社はもともと、ベアリングの会社と工作機械の会社が一緒になって生まれた企業。持ち前の技術が生かしたEPS(電動パワーステアリング)の分野のNo.1サプライヤーですが、ここでは、その精神が受け継がれた新たな製品群を紹介しましょう。

●高耐熱リチウムイオンキャパシタ

ジェイテクトが「人くる展」に初めて高耐熱リチウムイオンキャパシタを出展したのは、2017 年のこと(18年も同技術を展示)。同社は軽自動車から大型セダンまで、さまざまなタイプの電動パワーステアリング(EPS)を供給してきましたが、もっと大きな、例えば車重が3t を超えるようなSUV やピックアップトラックにEPS を適用しようとした場合、12V 電源では充分な軸力を発生させることができません。そこで、リチウムイオンキャパシタの6V を加えて18V に昇圧し、大型車にEPS を適用できるだけの出力を得ようという発想です。

当初、ジェイテクトは外部に開発を依頼しましたが、耐熱性の問題をクリアできず(冷却システムレスにしたかった)、自社で開発する決断を下しました。

ところが、自社での高耐熱リチウムイオンキャパシタが完成し、発表すると、大きな車両への適用範囲の拡大だけでなく、バッテリーが失陥した際のバックアップ電源としての用途が見いだされました。また、高耐熱性能が注目を集め、建設機械や鉄道からも引き合いがきたのです。

-40℃の極低温特性を兼ね備えていることから、除雪車やスノーモービルへの適用も期待できます。「まぐろの冷凍倉庫の中で動かせる自動搬送ロボットを作りたいという話もあります」と技術者の方は話してくれました。過酷な環境に耐えられる電源が出てきたことで、さまざまな分野でブレイクスルーが期待できる。高耐熱リチウムイオンキャパシタは、多様な可能性を秘めた新技術なのです。

そもそもリチウムイオンキャパシタとは、リチウムイオン電池の負極と電解液に、電気二重層キャパシタの正極を組み合わせたエネルギー貯蔵装置。冷却を不要とすることで、システムのコンパクト化に貢献できます。ユーザーのニーズに応えるため、片側に正負両極を配した片出しタイプと、正負極を分けた両出しタイプを用意し、今秋から量産開始予定とのことです。

●バス・トラック用ADAS 対応ステアリングシステム

ADAS の社会的ニーズは乗用車だけでなく、バスやトラックといった大型輸送車にもあります。課題は、車重が大きいため、大きなラック軸力を発生する必要があること。24V 電源であってもEPS化は難しいため、既存の油圧アシスト機構は残し、ドライバーのハンドル操作を、コラムに組み込んだラック同軸モーターが肩代わりする仕組みです。バス停にピタリと寄せる高精度な操舵制御が、この技術のハイライトだといえるでしょう。

●レアアースの使用を抑えた重希土類フリーモーター

レアアースの使用を抑えた重希土類フリーモーターは今回が初出展。現行ネオジム焼結磁石に含まれる重希土類(ジスプロシウム、テルビニウム)を用いずに成立させた重希土類フリーモーターです。従来の構造では充分なトルクが出ないため、磁石素材を頂点がラウンドしたVの字に成形することで磁束密度を高め、高トルク化を図っています。6工程あった工程を2工程に減らすことで、製造コストも大幅に低減しました。

ニーズから生まれた技術がシーズ(種)になり、新たな需要を生み出す。高耐熱リチウムイオンキャパシタに代表されるジェイテクトの製品は、まさにそんな好循環のよい例だと感じました。

【関連リンク】
株式会社ジェイテクト
〒450-8515 愛知県名古屋市中村区名駅4-7-1
http://www.jtekt.co.jp

(クリッカー編集部)

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