【日産デイズ ハイウェイスター NAエンジン試乗】有段制御のCVTがドライバーに心地いい加速を作る

実際に公道で乗ってみてすぐに気づくのは、ソフトかつ質感の高い乗り心地です。

新型ではフロントサスペンションに先代同様のストラット、リヤに新開発のトーションビーム式を採用しています(FF車)。このリヤサスの形式は、従来の3リンク式に比べ路面追従性がいいです。

またショックアブソーバーについては前後ともに容量をアップしました。同時に高い応答性のバルブを採用することなどもあり、それが今回の乗り心地の良さに繋がっています。

新開発のBR06型エンジンは最高出力52ps/6400rpmと最大トルク6.1kgm/3600rpmを発生。従来型のエンジンでは49psと5.7kgmでしたから、自然吸気の小排気量エンジンとしてはかなり大きく進化したわけです。

またCVTも完全に新設計のもの。840kgと軽くはない車体を、十分な余裕で走らせてくれます。

高速道路でもテストしましたが、合流加速にも不満はありませんでした。ただし一定速度に入ってからの追い越し加速時には、やはりトルクがもう少々欲しいと思います。高速道路を使うシーンの多い人はターボを選んだ方がいいでしょう。

車内のノイズレベルは先代モデル比でかなり低くなりました。これはエンジンマウントの装着位置そのものを見直すなどして、パワーユニット自体が音を減らす方向にしたことが効いています。

また同時に吸音材や遮音材の追加や新設などによる効果も上乗せされました。

新型デイズハイウェイスターはどこか一点だけを突出させることなく、全体のレベルを大きく底上げしてきたモデルでしたよ。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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