【新型CX-8登場】スタビライザー径変更、窓の接着方法改善での静粛性アップなど、マツダらしい細かい改良部分に注目

マツダの3列シートSUV・CX-8が改良を受けました。新型の予約は既に開始されており、発売は11月29日からとなります。

CX-8は2017年9月に発表し、12月に発売開始されたモデル。デビューからちょうど1年が経過したばかりなのですが、すでに3万台を超える受注を達成するヒットモデルとなりました。

今回の改良では従来2.2Lディーゼルターボエンジンのみだったラインナップに、2.5LガソリンNAと同ターボ仕様を追加するなどし、より広い層に訴求していこうという狙いがあります。

同時に、マツダらしいきめ細かい改良が行われていますのでいくつか紹介していきます。

まずは従来から装備されていたGベクタリングコントロール(GVC)が今回、「Gベクタリングコントロールプラス」という進化版になっています。

これはコーナーのターンイン時にエンジン回転数を微妙に絞ることでフロントの”入り”を良くしてコーナリングの安定度を高めるGVCに、新機能を加えたもの。コーナー出口でアウト側の前輪にブレーキをかける制御を足してコーナリング最終段階でのスタビリティをアップさせました。

またハード面でもハンドリングの改良は行われています。フロントスタビライザー径を従来の22.2mmから23mmへと拡大して低いG領域での応答性をアップさせ、高いG領域での安定性の増大も狙っています。

一方でリヤスタビライザーはその径を19mmから18mmへと縮小して、高G領域での車両安定性を向上させています。

インテリアに目を移すとエアコン操作スイッチのデザイン変更のほか、フロントアームレストの高さを約15mm下げることで、より多くの人にリラックスした姿勢が供給できるようになりました。

またLパッケージ仕様にはフロントシートに、アテンザなどでも実績のあるベンチレーション機能を採用。これはシートバックと座面に設置された穴から熱くなった空気を吸い出すことで、夏場の蒸れを防ぐというものです。

同じくLパッケージ仕様にはルームミラーの縁取り部分をなくして、すっきりとした見た目のフレームレスインナーミラーも採用しています。

またデビュー当初から静粛性には定評のあるCX-8ですが更なる改善も図られました。たとえばバックドアに装着されたガラスの接着部。塗布する位置を最適化することによって共鳴を抑えています。

さらにラゲッジ下のフロア部分にある制振材の大きさを拡大しするなどして、さらに静かな3列目空間づくりにも努めました。

(写真・動画・文/ウナ丼)

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ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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