【NSXマイナーチェンジ・走行性能編】ドライバーの操る喜びを追求し、電子デバイスのチューンや新開発の専用タイヤを装着

2016年8月に発表され、2017年2月より発売された2代目となるホンダ・NSX。発表から2年が経過した2018年10月25日に初のマイナーチェンジを行いました。内外装は新色の追加など変更点は少なかったですが、走行性能は一体どのように変わったのでしょうか。

NSXはホンダが考える「新時代のスーパースポーツ体験」を提案するクルマとして進化し続けています。今回のマイナーチェンジではダイナミクス性能の熟成を図り、日常からサーキットでのスポーツ走行まで、ドライバーとクルマの一体感が生み出す操る喜びを追求した改良が行われています。

新型NSXは市街地からワインディンロードまたサーキットでの限界走行域まであらゆるシーンでのコントロール性や、アクセル操作におけるドライバビリティ。そして路面との接地感のさらなる向上を目指してダイナミクス性能を進化させています。

まず、サスペンション各部の見直しを行い、フロントスタビライザーを26%、リアスタビライザーを19%、リアコントロールアームブッシュを21%、リアハブは6%とそれぞれ剛性を高めることでクルマとしての基本性能を向上させました。

アクティブ・ダンパー・システム、車両の姿勢制御を行うVSA、電動ステアリングシステムのEPSの各制御をはじめ、スポーツハイブリッド SH-AWDの駆動配分制御を熟成させています。その結果、低中速域における切れの良いハンドリングと高速域での安定性を高次元で両立。

また限界走行域においても、コーナリング時の高いGでのコントロール性や車両安定性を追求しています。

この19年モデルと呼ばれる新型NSXの開発拠点は日本となり、開発責任者も日本人の水上聡氏が就任。これまで、車両ダイナミックス性能領域を担当し、2代目インテグラタイプRの開発責任者だった水上氏が、どのようにNSXの走りを変化させていくのか。非常に興味深いですね。

(萩原文博)

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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