【アウトランダーPHEV試乗】2.4リットルエンジンの搭載や各種リフレッシュで走りをググッとアップ

今回のマイナーチェンジでは構造用接着剤塗布部の拡大が行われボディ剛性が向上しています。また、ステアリングギヤレシオもアップされました。ステアリングギヤレシオをアップすると、ステアリングを切った瞬間にボディが受け止めなくてはならない力が大きくなりますが、今回はボディと合わせて改良をしているので、悪影響はなくシャープなハンドリングを実現しました。

ステアリングを切ってからクルマが動き出すまでの俊敏さは高められました。だからといって、サーキットでチェックする限り定常走行時に動きが過敏になるようなことはありませんでした。

19モデルで試乗したグレードはGプラスパッケージとSエディションの2グレードでした。

走りに関して大きく異なるのは装着されるダンパーです。Gプラスパッケージは新開発で容量をアップしたKYB製、Sエディションは従来からのビルシュタインです。フィーリングがよかったのはKYBを採用するGプラスパッケージでした。

コーナー進入時から脱出までゆったりとしつつもがっしりと路面をつかむフィーリングはかなり上級。Sエディションはちょっと突っ張った印象があるのですが、そうした部分もちゃんと排除されていて、ピシッとコーナリングが決まります。流して走ったときの安定感もよく、17モデルでのノーマル対ビルシュタインとは逆の状態になりそうです。

乗り心地なども含めた一般道でのチェックは今後になりますが、期待は大きいです。とくにノーマルサスペンションを使うGプラスパッケージに対してはその期待が大きくなります。

(文:諸星陽一・写真:雪岡直樹)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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