【アウトランダーPHEV試乗】2.4リットルエンジンの搭載や各種リフレッシュで走りをググッとアップ

パドックの試乗車は比較用に置かれていた2017モデルモデルとのエクステリアの違いはさほど多くなく、乗り間違えそうな雰囲気です。

しかしよくよく観察すれば、LED化されたヘッドライトは表情が複雑になり、ラジエターグリルもパンチングボード風のパーツが採用され精かんさが増しています。リヤまわりではルーフエンドにスポイラーを装着、バンパーには中央部にメッキの横バーがあしらわれました。

サーキット試乗ということですでにエンジンが始動されていましたが、17モデルと19モデルだとアイドリング音に若干に差があり、19モデルのほうが静かです。エアクリーナーへのレゾネーターの追加、触媒コンバーターカバーの二重化、マフラー内部構造の変更などが行われているのが原因でしょう。

ピットロードを走らせていってもエンジンの低さを感じます。アウトランダーはPHVではなくPHEVという呼び名です。つまりハイブリッドよりもEVを意識したモデルなのです。

コースを1周して最終コーナーから1コーナーに向かって加速する際には60→80→100(km/h)と段階的に加速するこが指定されていました。

ノーマルモードで流すように走り、そのまま指定速度に達するようにゆっくりめのアクセルワークだとエンジンは始動せず、EV走行のまま目標速度に達します。モードを切り替えてスポーツにすれば、エンジンが始動しさらに力強い加速が可能です。

17モデルが遅いわけではないのですが、19モデルはパワー、トルクともに1段上にかさ上げしたような雰囲気です。エンジン、モーターのすべてのパワーを発揮する場面ですが無理をしている感じはなく、十分に余裕を持って加速していきます。

エンジンが始動した状態でも静粛性は良好な状態を維持しています。高速での連続走行はより快適なものとなるでしょう。

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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