【アウトランダーPHEV試乗】2.4リットルエンジンの搭載や各種リフレッシュで走りをググッとアップ

現行アウトランダーは2012年2月にデビューした2代目となります。充電もできるハイブリッドあるPHEVが追加されたのは同年の12月のことです。

デビュー後、毎年のように改良を重ねているアウトランダーPHEVが2018年夏に大幅な改良を行います。発売は8月の予定です。

今回は、千葉県の袖ケ浦フォレストレースウェイというミニサーキットで、プロトタイプの試乗を行いました。

今回の改良でもっとも大きなトピックスと言えるのがパワーユニットの変更です。

従来、アウトランダーPHEVは2リットルエンジンを搭載していましたが、新型では2.4リットルエンジンに変更を受けました。最高出力は118馬力から128馬力に、最大トルクは186Nmから19モデル9Nmにそれぞれアップされています。

前後のモーターのうちリヤモーターが82馬力から95馬力に出力向上が行われました。バッテリー性能も容量で15%、出力が10%向上されています。

エンジンが始動せずに走れるEV走行領域は従来の60kmから65kmに拡大、EV走行時の最高速度も125km/hから135km/hに向上しました。高速道路の最高速度引き上げにも十分対応するでしょう。

アウトランダーPHEVにはS-AWCと呼ばれる車両運動統合制御が採用されています。

S-AWCはスーパー・オール・ホイール・コントロールの略です。S-AWCにできることは「前後トルク配分」、「後左右輪間トルクベクタリング」、「4輪独立ブレーキ制御」です。

エンジン車でもこうした制御は可能ですが、モーターの場合はよりレスポンスよくさらに細かく制御ができるので、適正な制御が行われると言えます。

ノーマルとロックの2モードであったS-AWCの走行モードに、スポーツとスノーが追加されました。従来のモード設定を細かくしたようなものです。

従来のノーマルモードは乾燥舗装から積雪路までを担当、ロックモードは全域という設定でした。

19モデルではスポーツモードを乾燥舗装路専用、スノーモードは積雪、氷盤、深雪を担当、ロックは深雪から未舗装路を担当というようになりました。

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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