4代目レガシィは「沼」!? 熟成されたエンジンとシャシーに惚れたオーナーたち【レガレヴォ・セッションズ2018】

さて今回、数多くのレガシィの中からいまだにファンが多い4代目のオーナーさんに、その美点についてお話を伺います。

2003年に登場した4代目レガシィはセダンがBL系、ツーリングワゴンがBP系という型式が基本です。

この世代で搭載されたエンジンは数多く存在しています。2LのNAエンジン、そして2Lのターボエンジンは伝統の水平対向4気筒EJ20型。さらに2.5L自然吸気エンジンのEJ25なども用意されました。

モデルライフの途中で登場したS402(STIコンプリート車両)等にはEJ25のターボエンジンも搭載。ボディサイズはこのモデルでついに全幅が1700mmを超える3ナンバーサイズが基本になりました。

駆動方式は3代目に引き続いて全車、AWD方式となっています。

まず話をうかがったオーナーさんはBL5型のアプライドD(通称D型。スバル車はデビュー当初がA型で、改良のたびにアルファベントが増えていきます)モデル、2.0GTに乗っている和田達也さん。

実はこのBLの前に乗っていたのはBE型、つまり3代目レガシィのセダンのB4だったそうです。
「BEから乗り換えると各部の造りが良くなってるのが実感できました。またクリーンなエクステリアも気に入っています」とのこと。

2Lターボを搭載する2.0GTの性能には「いじらなくても十分以上に速いので大満足」しているそうです。
このため現在は足回りとホイールを中心にしたカスタムで、シンプルにまとめています。

奥山裕希さんは、先ほどの概要説明には登場しなかった3L水平対向6気筒エンジン搭載の3.0Rグレードに乗っています。

このエンジン型式名はEZ30というもの。奥山さんの乗るモデルの型式名はBLE型になります(ちなみにアプライドはEです)。

6気筒エンジン搭載モデルを外観で見分けるポイントを伺うと「ボンネットにエアスクープがないことです。ただしこれは2Lや2.5Lの自然吸気エンジンを搭載したモデルと同じになります。3.0Rの場合はバンパーがスペシャル造形のものになっていることで差別化がされています」とのこと。


門外漢にはわかりませんが、レガシィ乗りなら一目瞭然なのでしょう。

ちなみに奥山さん、このBLEの前にはBL5型に乗っていました。乗り換えをする際に「今度は珍しいモデルに乗ってみたいと思って」この水平対向6気筒車に目を付けたそうです。

乗ってみると水平対向4気筒とは性格が異なり、澄んだフィールで高回転まで回っていくのが興味深いということでした(排気音も甲高いとのこと)。

お2人とも4代目レガシィの性能や外観などには大変満足しているそうです。

3ナンバーになったとはいえ今の目で見れば非常にコンパクトに収まっている車体。組み合わされるのは熟成されたエンジンとシャシー。確かに4代目は、別モデルに乗り換えという考えが浮かびにくい、完成度の高いモデルといえます。

それにしても今回、レガレヴォセッションズでオーナーさんにお話を伺っていて判明したのは「とにかくレガシィを何台も乗り継いでる人が多いな」ということ。

一度この世界に踏み込んでしまうと次から次へと同車だけを乗り継ぎたくなる、レガシィ沼のような世界があるのでしょう。


(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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