【ダイハツ・キャスト アクティバ試乗】クラスを超えた頑丈ボディと高質内装に注目。車高の高さにヒミツが?

キャスト アクティバの注目ポイントは三つです。

一つ目は高剛性ボディとそれによってもたらされるハンドリングの良さです。キャストアクティバはムーヴから採用され始めた新しい考え方のボディ、Dモノコックというものを採用しています 。

このDモノコックではアウターパネルを装着した状態での剛性ではなく、骨格の時点で高い剛性を持たせることが特徴となっています。ドア周囲のフレームを覆う「サイドアウターパネル」に、高張力鋼板を採用したことなどがその高剛性の要因です。鉄板の厚みは0.65mmから1.0mmへと高まりました。

こうして骨格が屈強になったため、ボディ・アウターパネルには積極的に樹脂部品を使って軽量化をすることができました。例えばフロントフェンダーやバックドアはプラスチック製となっています。

ボディががっしりと強くなったため、サスペンションにはハード目のセッティングのものをセットしたとしても、しっかり動いてくれる足回りの土壌ができています。キャストアクティバでは乗れば誰でもわかるほどしなやかに前後タイヤが動いてくれていることがわかるのです。

二つ目は最低地上高の高さです。キャスト アクティバはキャスト スタイルと比べて30mm高い180mm(4WD車は175mm)の最低地上高を確保しています。

この数値はほとんどオフロードモデル並みと言ってもよく、実際に悪路や雪道での走破性は高くなっています。

ちなみにキャストアクティバがここまで本格的な悪路走破性を備えた背景には、2012年で販売中止となっているオフロード指向モデル・テリオスキッドのユーザーが考えられていそうです。彼らの乗り換え需要を想定しているのです。

三つ目はクラスを超えた内装の質感の高さです。

キャストシリーズにはこのアクティバの他、スタイルとスポーツという3パターンのモデルがありますが、すべてにおいて内装の質感が高いのが特徴です。使っている内装の材質が軽自動車基準というよりも普通車基準のものになっているのです。

また各パネルのチリ合わせもきちんとできており、シートに座った時に見渡す景色は明らかに従来の軽自動車基準をしのぐものとなっています。

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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