室屋選手、初開催カンヌで新兵器を投入。大接戦の模様を呈したラウンドの結果は?[レッドブルエアレース2018・フランス]

[Final4]

ホール,室屋,ドルダラー,ソンカと勝ち抜けた順のフライトとなる。前のラウンドの持ちタイムで行くと室屋選手に勝機は充分に期待される。

最初のホール選手、57.692の好タイムを叩き出す。2番手の室屋選手、ゲート8でインコレクトレベルのペナルティ。(突風に煽られた)ペナルティ後の飛行もやや乱れ、1.00.261。優勝は無くなった。

このタイミングで最後に飛行する予定だったソンカ選手に前戦に続きテクニカルペナルティ(回転数規定違反)の裁定が下った。適用は遡ってラウンド・オブ・8でのDQとなる。これにより敗退した、と思われたグーリアン選手が、急遽最後に飛行する事になった。(DQ扱いはタイム抹消の為、ソンカ選手はラウンド最下位(8位)となった)

ドルダラー選手は57.764、接戦となるも僅かに0.07秒届かず、順序通りに飛行しなかった事(=冷却不足)が惜しまれる。急遽飛んだグーリアン選手、58.083で3位に滑り込んだ。

全ての飛行が終了し、室屋選手の4位が確定した。

マット・ホール選手は、2016年ラウジッツ以来、2年ぶりの5度目の優勝。MSX-Rから現在のEdgeに乗り換えて初めての勝利となった。昨年最終戦の際、「沢山レースしたくてたまらないんだよ」と云っていたホール選手。一昨年末、室屋選手が警戒していた「怪物」が遂に目を覚ました。

今季好調なグーリアン選手に続き、ホール・ドルダラーの両選手も復活を遂げた。昨年程は各イベント優勝出来そうな選手は3,4人に絞られていた。しかし、今年は6,7人に勝機が有りそうな接戦が繰り広げらている。

シリーズランキングのトップは、グーリアン選手が堅持(24pts)。今回優勝のホール選手が2位(21pts)となり、室屋選手はランキング3位(19pts)に後退した。4位のドルダラー選手は12ptsと少し開いており、ランキング的にはこの3人が頭一つ抜け出した印象だ。

千葉では幕張海岸に沿って北西から南東に設定される為に直線的なレイアウトにならざるをえず、今年も室屋選手の機体に向いているコースとなるだろう。千葉大会でのランキングトップ奪取を共に母国&同一開催地3連覇という前人未到の記録に挑む室屋選手、千葉での今季初優勝に期待したい。

(川崎BASE・photo:Joerg Mitter /Predrag Vuckovic /Daniel Grund/Red Bull Content Pool)