【ピレリスーパー耐久2018】富士では24時間レースもある!「参加型モータースポーツ」スーパー耐久ってどんなレース?

クラス別に見てみると、最も速いクラスのST-XクラスはPORSCHE 991 GT3RやNISSAN GT-R NISMO GT3、AUDI R8 LMSなどSUPER GTでもお馴染みのマシンが走ります。年間エントリーリストでの参加台数は11台となっており、全カテゴリーの中で2番目に参加台数の多いクラスとなっています。

今年からスーパー耐久にニューマシンとして参戦したMAX RacingのLEXUS RC F GT3。このマシンはカーボン地のボディーカウルのまま参戦していますが決して開幕戦にカラーリングが間に合わなかったわけではなく、この無塗装の状態での参戦です。レーシングカーにお決まりのスポンサーロゴは大会指定のもの以外全くありませんが、フロントバンパーやドアに貼られたQRコードをスマホでかざすとチームのサイトが表示されるという、実は凝った内容のカラーリングなのです。

昨年から導入されたST-TCRクラスは世界ツーリングカーカップなどで使用されるマシンを使ったクラスで、4または5ドアの2リッターターボのFF車をベースに開発されたレーシングカーで、いまスーパー耐久で最もホットなクラスとして話題となっています。

HONDA CIVIC TCRやAUDI RS3 LMS、VW GOLF TCRなど年間エントリー台数は8台、開幕戦には7台が参戦と比較的新しいクラスとしては参加台数が多く、今後も増加傾向となっていくクラスです。

開幕戦ではPorsche 911GT3 cupが2台参加というST-1クラス。スーパーカーのワンメイクレースマシンが参加できるクラスですが、このワンメイクレースは国内に限らず海外でのワンメイクレースも対象となり、昨年はスポット参戦でランボルギーニ ウラカンのワンメイクマシンも出場しています。

3500cc相当の4WDまたはFF車が参加するクラスがST-2クラス。このクラスで常勝を誇るSUBARU WRX STIやランサーEVO Xなどの2リッターターボ4WDマシンが戦ってきました。

今シーズンからこのST-2クラスはFF車も編入されることとなり、マツダのアクセラが参戦。このアクセラ、実はディーゼルエンジンのレーシングマシンでタイム的にはライバルには及ばないものの圧倒的な燃費を誇っていることから5月31日~6月3日に開催される富士の24時間レースではかなりのところまで行くのではないかと噂されています。

3500ccの後輪駆動がST-3クラス。このクラスはLEXUS IS350、RC350のレクサス勢とNISSAN フェアレディ Zの8台がしのぎを削る戦いを見せています。

2リッタークラスで戦うのはST-4クラス。年間エントリー台数は14台と、スーパー耐久で一番参加台数の多いクラスとなっており、参加車種もTOYOTA 86、SUBARU BRZ、HONDA INTEGRA、MAZDA ROADSTER(NC)、TOYOTA VITZ GR TURBOなど、実に様々なマシンがしのぎを削ります。

そして一番小さなマシン、1500cc相当のコンパクトカーで戦うのがST-5クラス。HONDA FITⅢ、MAZDA ROADSTER(ND)、MAZDA DEMIOなど10台がエントリー。

台数的にはND型ロードスターが4台、FITⅢが4台、デミオが2台なっており、マツダの台数が多いのが今季の特徴。デミオはガソリンとディーゼルの両方が参戦していますが、昨年の実績ではシリーズ2位とディーゼルのデミオの方が勝っています。

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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