80〜90年代の日本車からグッドデザインを振り返るシリーズ。第17回は、欧州的な合理性に日本の情感を融合させた本格FFコンパクトに太鼓判です。
80年代、市場拡大によりサニーやラングレー、リベルタビラなどFFコンパクトが混在していた日産自動車。1990年、モデルを集約しつつ性格付けを明確にし、欧州市場でのトレンドリーダーを目指して登場したのが4代目パルサーです。
ハッチを立てることでリアの存在感を出した3ドア、なめらかなノッチで優雅さを感じる4ドア、ハイデッキで活動的な5ドア。いずれもビッグキャビンを巧妙に消化しつつ、3つの性格を明確に打ち出しました。
ボディサイドの豊かな面は、シャープなキャラクターラインによってさらに強調され、リフレクションが美しいホイールアーチとのマッチングが見事。太いCピラーによる力強さは、プレスドアとの組み合わせでボディをひとつのカタマリに見せます。