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関東モンには負けられん! ナニワ・チューンの底力を見せたるで!!
大阪府堺・・・ホットなチューンドカーを生み出すことで著名なショップが名を連ねている。カキモト・レーシング、エイワ・レーシング、いずれもゼロヨン大会のトップコンテンダーだ。ちょっと東へ目を向ければ八尾市にはカーショップ・チャレンジが、奈良・大和高田市には13Bペリターボで躍進著しい上田タイヤが覇権をうかがう。
目指すMレーシングの所在する貝塚市も程近い。ここは、関西チューンドカーのホットゾーンなのだ。「多分この近辺か?」と注意を喚起する間もなかった。修理工場然としたショップが現れる。Mレーシングだ。表にずらっと並んだZでもそれと分かった。道路を隔てた斜向かいにはなんと!交番があった!! 奥まったガレージの屋根には『スピードショップM』と書かれている。このショップで組織されるレーシングチームがつまり、Mレーシングなのだ。
軒先に吊るされたスピーカーからは演歌が流れている。有線放送だ。ガレージを覗き込むとトレードマークの黒いツナギを着たメカニックがふたり、バラされた6気筒のL型エンジンに取り組んでいた。そして目指す社長は、事務所の中だった。
ブッチギリの個性が、ブッチギリのチューンドカーを生む!?
170cmの痩身にアフロっぽいヘア。節くれだった指先には、いつもタバコがはさみ込まれている。Mレーシングの総師、光田勝利。一見、年齢不詳。自称30歳だが、実のところは40歳近いと聞く。とりわけ鋭い眼光が印象的だ。強烈な個性の持ち主であることがプンプン匂ってくる。Mr.Mという呼び名がピッタリだ。
そういえば、Mレーシングの主力ゼロヨンマシン、ブラックとゴールドに塗り分けられたフェアレディ、通称「クロキンZ」は一種独特の個性的なカラーリングを持つ。Mr.Mお気に入りの3.2L版S54BスカGにしてもそうだ。こうしてみると、Mレーシングの並外れた速さを生む秘密も、Mr.Mの強烈な個性と無縁ではないように思えてくる。