東京モーターショーに出展されるコンセプトカーから、各社注目車をピックアップ。担当デザイナー氏に速攻インタビューを試みました。第4回は日産IMxです。
── はじめに。一見スポーティなリーフにも見えますが、コンセプトはどこにありますか?
「実は日本的なアプローチなんですね。今後自動運転で安全性が飛躍的に高まった時代には、従来のようにクルマの内外を断絶するのではなく、外を感じながら走るようなことも可能なのではないかと。あたかも和室のような発想からスタートしました」
── それはエクステリアにも言えることですか?
「はい。旧来からの動物の筋肉的な発想ではないスポーティさです。たとえば、フロントグリル両端の赤色は着物をイメージしているのですが、光を受けてほのかに浮かんだ赤色がボディを回る。そんなところからスポーティさを表現したいと考えました」
── フロントフェンダーなどのレイヤー状の表現もその一環でしょうか?
「着物だけではなく、日本独自の薄く軽いものを重ねる文化をイメージしています。シートのヘッドレストは日本の組木からの発想で、最新の3Dプリンタを使い、木では再現不可能な新しい造形に落とし込んでいます」
── 広いドア面は、凹面になっているのが意外です
「一般的にはドアからリアにかけてボリュームを持たせるところですが、逆にドア面の量感を減らすことでリアのボリューム感を上げる試みですね。色も、シルバーに近い微妙な白とし、リフレクションではなく陰影でボディを見せたかった」
── ホイールにも赤が使われています
「この赤は縦面に入れていて、真横からは見えない演出です。イメージは漆塗りですが、こうした要素をいくつも散りばめながら、まったく新しいスポーティさを模索したわけです」
── 本日はありがとうございました。
(語る人)
日産自動車株式会社
グローバルデザイン本部
エグゼクティブ・デザイン・ダイレクター
田井悟 氏
(インタビュー:すぎもと たかよし)
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【東京モーターショー2017コンセプトカー・デザイン速攻インタビュー】
第1回「トヨタ Tj CRUISER」
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第2回「ダイハツ COMPAGNO」
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