しっとりした乗り味と機敏なハンドリングを併せ持つ、若々しい大人のセダン【トヨタ・カムリ試乗】

フルモデルチェンジによって10代目に移行したトヨタのカムリ。プリウスから始まったTNGAをプラットフォームのみならず、エンジンその他すべてに盛り込んだフルTNGA仕様となっています。

カムリはハイブリッドのみの設定。搭載されるパワーユニットは、エンジンが178馬力/221Nm、モーターが120馬力/202Nm。もちろんモーターのみで走るEVモードも備えていて、このモードを選べばスタートからスーッと静かに発進します。

素晴らしいのはエンジンが始動したとき。エンジンが始動したことをほとんど感じさせない静粛性で、段付き感もなくエンジン&モーターの走行へと移行。

パワーユニットが作り出すトルク感は上質で、3.5リットルV6エンジンを余裕を持って使っているような印象。カムリはアクセルペダルにオルガンペダルを使っているので、アクセルペダルの動きそのものがストレスなくスムーズに使えるのも、この走りを生み出している大きな要因といえます。

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
続きを見る
閉じる