80〜90年代の日本車からグッドデザインを振り返るシリーズ。第4回は、現在のブームを予見するかのような斬新なスタイルで登場した、コンパクトSUVに太鼓判です。
バブル初期の1989年、東京モーターショーに出品されたRAVーFour。「ネオ・アーバン4WD」をテーマとする、このコンセプトカーの評判を受けて開発されたのが、1994年発表のRAV4です。
いちばんの特徴は、バギーから発想したという大きくウェーブするベルトライン。このユニークなカーブは張り出した前後フェンダーとうまく融合しており、決して唐突な表現にはなっていません。
下半身の大きな樹脂プロテクターは四駆としての機能を考慮したものですが、同時に、ボディにいい意味でのカジュアルさを与えていて、このクルマの基本的な性格を確固たるものとしています。