テスラのSUV「モデルX」が、米・NHTSAの安全評価試験で最高評価を獲得

ガルウイングに似た「ファルコンウイング」と呼ぶ、跳ね上げ式ドアを採用するテスラのSUV「モデルX」。

テスラは今回、米国の運輸省道路交通安全局 (NHTSA) による安全評価試験において、すべてのカテゴリーおよびサブカテゴリーで安全性5つ星評価を獲得したと発表しました。

なお、すべてのカテゴリーで5つ星評価を獲得したSUVはモデルXが初で、5つ星を獲得したのに加えて、NHTSAによると今まで試験されたSUVの中で、乗員に傷害を及ぼす事故が発生する可能性が最も低いことを示したとのこと。

SUVを含めて、NHTSAがこれまでに試験した全車両で、乗員に傷害を及ぼす事故が発生する可能性が最も低いとされてきたのはセダンの「モデルS」で、SUVの「モデルX」は2番目に低いクルマと評価されたそうです。

NHTSAのテストで、安全性の高さが評価された理由は、モデルXがEVであること、パワートレーンの構造によるものだそう。

ガソリン車のSUVと比べて、衝突時に高い安全性能を発揮。ガソリンとエンジンを積まない電気自動車は、事故による火災のリスクがかなり低く、また、モデルXの動力源である強固なバッテリーパックがフロア下に搭載されていることで、非常に低い重心を実現。

これにより、テストされたというSUVの中で、横転事故が発生する可能性が最も低いモデルとなっています。

なお、NHTSAによる衝突試験では、車内への貫入を最小限に抑え、衝突エネルギーを最大限吸収できる構造かどうか、シートベルトやエアバッグなど拘束装置が衝突時に乗員への障害を最小限に抑えることができるかを評価。

モデルXは正面衝突、側面衝突、左右からのポール衝突のほか、横転リスクを含めたNHTSAが定める9つのサブカテゴリーすべてにおいて5つ星評価を獲得。重大事故発生時、モデルXの乗員は93%の確率で深刻な怪我を負わずにすむそうです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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