本格的なSUVが機能オンリーの登山靴だとしたら、2008はライトなアウトドアシューズのように「普段履き」できて、トレッキングにも使える万能選手。ベースはコンパクトハッチバックの208ですが、全高は100㎜アップ、全長も185㎜延ばしている(全幅は同じ)のでまったく別のクルマに見えます。試乗したGT Lineは17インチホイールが標準(Allureは16インチ)で、黒樹脂のフェンダートリムや前後バンパー、シルバー加飾のアンダーガードも「頼もしさ」の演出に一役買っています。
インテリアもフランス車らしくオシャレな仕立て。GT Lineの内装色は黒基調ですが、メーターリングやドアグリップに赤ラインを入れています。
そのうえ、シートやステアリング、サイドブレーキレバーに縫い込んだステッチも赤で統一するなど、アクセントの加え方がセンス抜群です。
ナビの操作性やメーターの視認性を追求したインパネや航空機をモチーフにしたサイドブレーキレバーはデザインにもこだわっていて、コストや生産性を重視する国産車との「設計思想の違い」が表れていますね。