独・コンチネンタル、初の日本メーカー向けとしてマツダ車のコンバイナーHUDを生産開始

ドイツの総合自動車部品サプライヤーであるコンチネンタルは、日本の自動車メーカー向けとしてはじめて同社のヘッドアップディスプレイ(HUD)を生産開始したと発表しました。

コンチネンタルというと、昔からタイヤが有名でしたが、現在では電子機器にも範囲を広げた総合自動車部品サプライヤーとして活動しており、2013年の東京モーターショーではHUD技術を展示していました。

今回、コンチネンタルが生産を開始したのは、マツダのデミオ・CX-3およびCX-5向けのオプションとして装備される、コンバイナー式ヘッドアップディスプレイ(コンバイナーHUD)で、東京モーターショーで展示されたものとは別の形式です。

このコンバイナーHUDは、「コンバイナー」と呼ばれる小型で半透明なプラスチックディスクを使うことが特徴です。これにより、従来のフロントガラスに情報を表示するタイプのHUDと比べて、フロントガラスと光路の調整が不要となり、HUDシステムをコンパクト化することができます。

このため、コックピットの自由スペースが増え、小型かつ平坦なデザインでHUDを装備することが可能になります。

また、アプリケーションを工夫することで、コンバイナーHUDは鏡一枚で作動する簡単な構造を実現できます。しかもコンバイナーHUDは従来システムと同レベルの機能性を備えており、ボンネットの先にフルカラーで情報を表示することができます。

コンチネンタルでは、今回のコンバイナーHUDについて、構造を示す画像を発表していませんが、近い将来、マツダからデミオ・CX-3およびCX-5に装備されたコンバイナーHUDの実態が公表されるのが待ち遠しいところです。

コンチネンタルのコンバイナーHUDは、小型車への適合性が高く、狭いコックピットにも搭載できることがメリットで、今後マツダのスポーツカー「ロードスター」にもオプション採用が拡大することが期待されます。

(山内 博・画像:コンチネンタル)