■上りのアクセル全開&爽快ドライブに、”なるほど”
続いて上りの走りを再確認すべく、スポーツモードを試します。軽快だったステアリングがグッと重くなって、走りのムードを引き立ててくれます。アクセルを踏み込むと、エンジンとモーターのレスポンスが良くなるため、コーナーからの立ち上がりも速くなりました。
もっとも、スポーツモードに切り替えても最大出力は変わらないので、パワーの頭打ち感も変わりません。またレスポンスと加速が良くなる反面、駆動バッテリーの消耗も早くモーターのアシスト時間も短くなってしまうので、「ターンパイクでの長い上りでは長短あり」という印象でした。
ただ最初の上りで感じた「パワー不足でも、なぜか走りが心地良い不思議」の理由は、2つあることに気づきました。
1つ目は、下りと同じく優れた操縦性と安定性です。速くはないのにターンパイクをスルスルと上がっていくドライビングは、新鮮な感覚でした。2つ目はアクセル全開の感覚で、街中や高速では自然とアクセルを抜いたECO運転になる分、エンジンとモーターを回し切るヤンチャな意外性が楽しく感じられたのです。
新型C-HRはもっとパワーがあったら、もっと走りが楽しいクルマになることは間違いありません。でもよりパワフルなユニットを期待してしまうのは、昭和世代の悪い癖かな……