日産ノートe-POWERに試乗して実感した「帰ってきた“技術の日産”」!(その2)【等身大インプレ】

続いて高速から市道に降りて、ECOモードに切り替えると、さすがにパワー感がガクンと落ちました。ただアクセルを踏めば必要なパワーを引き出せるので、街中では充分だと思います。

赤信号が見えてきたのでアクセルを離すと、予想以上に強いエンジンブレーキのような減速がかかります。体感的には、巡航中にいきなり1速か2速に入れて減速するような感じでしょうか。

もちろん少しづつアクセルを緩めることで減速度合いを調整できますし、減速途中ならアクセルを開けている状態でもしっかり電力を回生しているので、燃費にも効いていることが確認できました。

1361

最後にちょっとした平地のワインディングで、再度スポーツモードにしてみました。アクセル操作の加減速で、素早くコーナーを駆け抜けることができるので、ドライビングがとても新鮮でとても楽しい!  フロントシート下に駆動バッテリーがあるせいか、クルマの挙動も低重心感覚で安定していました。

ただ試乗車はボディや足回りを固めたスポーツ仕様ではないので、スピードを上げてコーナーに入ると、ハンドリングの精度が少し甘いとか足回りがパワーに負けそうになるのは仕方のないところ。それでもスポーティに気持ちよくドライブできましたから、ノートe-POWERの基本性能は相当レベルが高いと思います。

1359

注目のワンペダルドライブは、実際の運転でもブレーキ操作を大幅に減らすことができました。従来のエンジン駆動車は、アクセルもブレーキもペダルを「踏む操作」が基本なので、アクセルをじんわりと「戻す操作」を維持するワンペダルドライブは新鮮な感覚です。ただ体の硬い中年オヤジには、右足のふくらはぎが慣れるまでちょっと時間がかかりそうです。

試乗では、ワンペダルドライブでECOとパワーの両方を試し楽しみながら運転することができました。試乗の終りにメーターに表示された燃費は、22.1km/L。「この走りでこんなに良いの?」と思わず声に出してしまいました。

カタログ燃費の約7割の数値なので、同条件で走らせたらライバル他車も同等の数値になると思います。それなら筆者は、走りの新しさと楽しさに優れたノートe-POWERに軍配を上げたいと思った次第です。