日本ではDeNAとともに、まずは国家戦略特区で無人運転技術の開発に集中的に取り組むそうで、2020年までには首都圏および地方都市にてモビリティ・サービスでの技術活用の検証を含んだ実証実験を行う計画。東京オリンピックまでには、こうした地域で自動運転技術の実証実験が行われることになります。
さらに、自動運転車両の実用化を目指すべく、「シームレス・オートノマス・モビリティ(SAM)」という技術を発表。この「SAM」はNASAの技術をベースに開発したもので、自動運転車が予期せぬ状況に直面した際、車載人工知能(AI)の意思決定を人間がサポートすることで、AIの学習を支援するのが特徴。
また、「つながるクルマ」であるコネクテッドカーでは、ルノー・日産アライアンスとマイクロソフトとの提携のもと、同分野における次世代技術を構築するとアナウンスしています。
マイクロソフトのパーソナルアシスタント技術「Cortana(コルタナ)」が運転時の生産性とシームレス化をどのように高めることができるかを披露。「Cortana」はルノー・日産アライアンスとマイクロソフトが共同で可能性を検証している技術のひとつだそう。
IT系など異業種との提携の狙いはもちろん自動運転技術の確立で、技術者の確保などの理由からタッグを組んでいるのでしょう。
自動運転技術を「手の内化」するためには、自社で技術を磨くのが前提であっても「手が足りず」という状況でしょうか。異業種との提携でどれだけ知見を蓄積できるか、技術が外に漏れないかなどの舵取りも難しくなりそうです。
(塚田勝弘)