そのうえ、メリットは加速感だけじゃないのだからまた素敵。
「EVだから環境にやさしい」なんて優等生的なことを言うつもりはないけれど、アイドリングがないから閑静な住宅街でも音が迷惑にならないし、エンジンの振動がないから乗り心地だっていい。
ドライバーにとってはいかにもトラック的な加減速のクセが少なくて運転しやすい。そして振動がないから精密機械などの荷物がシェイクされずにだってすむ(かもしれない)。
もちろん通常のEV同様に長距離は無理だけど、担当地区を回る宅配会社の集配業務など狭い範囲での使い方には最適です。
だけどすぐに実用化できないネックがやっぱりあって、そのひとつが航続距離の短さ。いまの仕様(リーフ用24kWバッテリーを搭載)だと実質30キロくらいしか走行距離が持たないのだそうで。
「この倍くらい走れば広く活用できると思うのですが」と開発者は言ってました。まずはリーフ上級仕様用の30kWバッテリー搭載かな。ポテンシャルは高いと思います。
それから高価なバッテリーを積むので価格も安くはない。これも事業者にとっては難しい問題。バッテリー搭載の都合で荷物スペースも狭くなってしまう。
とはいえ、個人的にはこの電気トラックにはとても将来性を感じるし期待したいところ。だって、ガラガラうるさいエンジン音で近所迷惑にならないし、とっても運転しやすいんだから。乗用車よりも電動化のメリットがあるんじゃない?と思っているくらい。
それにしても、あの加速の爽快感は思わず顔がにやけちゃった。トラックなのに。
(工藤貴宏)