■44回目の東京モーターショー2015は「インターナショナル」に値する
2015年東京モーターショーは、リーマン・ショック以後のベストだと思います。前2回の東京ビッグサイト会場、とくに西館は暗く、狭苦しく、海外メーカーが減って、というよりいなくなった状況でした。それが一変しました。照明、展示ブースのデザイン、カラーの改善が著しいと感じました。
北米国際オートショー(デトロイトショー)は、1月真冬、さびれているデトロイトの街中という環境なのですが、国内外メディアの関心を集め、露出も大きいのです。アメリカ市場の規模もさることながら、メーカーが多くのワールドプレミア、コンセプトカーを発表し、大物自動車産業人が姿を見せ、語ります。
今年の東京、デトロイトショー活性期を思い出しました。内外メーカーは多くのコンセプトカーで華を添えました。ヨーロッパ・メーカーからも幹部たちが登壇しました。特筆すべきは、ショー前イベントとプレスデーに有名デザイン担当役員たちが参加したことです。メルセデス・ベンツは、海外メーカーとしては久々の東京のためのコンセプトを発表し、BMWは超高性能クーペの世界初発表を行いました。
不思議なことに44回の東京ショーは、一度も『インターナショナル』を名乗ったことはありません。今年の努力は、その資格に価すると思います。
【注1:小型自動車免許とは、1933年に施行され、48年に改正された免許区分の1種です。いまでいえば、5ナンバー、当時はダットサン、オオタが国産車主力で、全幅1.4m程度の小さなクルマでした。免許取得年齢は、満16歳以上でした。
トヨタ AC(AA設計で、戦後少数が生産)、アメリカ車、トラックなどは普通自動車で、満18歳以上で免許取得できました。私も18歳で普通を取りましたが、練習所(教習所をそう呼んでいました)のクルマが戦前のフォード、鮫洲試験場の実地試験車が坂道発進でギアが抜けるトヨタ ACでした(試験官が抜けると警告し、抜けたので落第、別の日にやりなおしでした)】
(山口 京一)
<資料出展>
『小型自動車アルバム』昭和23年10月15日発行 株式会社自動車通信社(株式会社三栄書房の前身)刊
(提供:山口京一)