国沢氏によれば、現地に行ってみるとオーディエンスが予想以上に多く、競技用にコースをクローズした後、競技車が走行する直前の特別枠「VIP B」での出走とは言え、その熱気から、もはやパレードランなどでは済まされなかったとか。
アジアなど海外ラリーへの出場経験豊富な同氏だけに、スイッチが入り、700気圧もの高圧水素タンクを搭載している事も忘れ、全開走行モードに突入。
しかし「MIRAI」は持ち前の性能を遺憾無く発揮、ノントラブルだったと言います。
バンプ路で腹打ちしても強度の高い樹脂ガードで守られており、車体は全く損傷を受けておらず、フロア剛性が高いことから挙動も安定しており、非常に扱い易かった模様。
今回のWRC出場はトヨタからオファーを受けた訳では無く、プライベート参戦だったことから、その無謀とも言えるチャレンジに現地の対応はかなり暖かかったそうです。
しかしそこはトヨタのこと、国沢氏が出場までに現地で遭遇した水素確保を巡るトラブルや車両の運搬など、重要なシーンでさりげなく手をさしのべていた模様。
かくして「MIRAI」は世界から注目を浴びる中で見事完走、フィニッシュ時には20m近い大ジャンプをキメるなど、その派手な走りに拍手喝采だったそうです。
図らずも今回の国沢氏のチャレンジは「MIRAI」の耐久性を世界にしらしめる結果に。
さすがのトヨタも発売直後のエコカーでWRCに出場するというリスキーな発想は無かったようですが、現地メディアは予想以上の好反応を示しており、2017年WRCに復帰するトヨタにとっては幸先の良いニュースになった事は間違い有りません。
■自動車評論家 国沢光宏 公式サイト
http://kunisawa.net/
■ドイツ トヨタ Webサイト
https://www.toyota.de/news/details-2015-54.json
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