FCV「MIRAI」の価格を2022年までにクラウンHV並みへ

これらの背景からトヨタはホンダや海外勢の追従を念頭に2025年を待たずしてコストダウンのネックになっている部位の技術開発を急いでいると推測されます。

具体的には昨年12月に発売したFCV「MIRAI」(723.6万円)の場合、車格が近い「クラウン ロイヤル」HVモデルの422万円程度にまで抑える必要が有ります。

現在は政府からの補助金202万円、自治体が更に100万円の補助金を上乗せしてMIRAIの価格を実質422万円程度に抑えていますが、今後は補助金無しで車両価格自体をそのレベルまで引き下げなければなりません。

その手段となるのがコストアップ要因となっているFCV専用部品の低コスト化。

TOYOTA_MIRAI

駆動用モーターや2次バッテリーは既存のHV用を流用しているため、コストダウンの対象となるのは「FCスタック(燃料電池)」と「高圧水素タンク」等に絞られます。

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
続きを見る
閉じる