【ギョーカイ先走り06】躍進のマツダ、ディーゼルの次はガソリンターボ

スカイアクティブのエンジン開発を担っている人見さんは、ダウンサイジングターボというコンセプトに対して懐疑的です。実際、ダウンサイジングターボの燃費がいいのはターボの効いていない低負荷のところだけで、エンジンの気筒数を減らすようなダウンサイジングでなければクルマとしてもメリットは少ないのです。ヨーロッパのように淡々と長い距離を、高い速度での走行をするならともかく、日本やアメリカの都市部のようなストップ&ゴーの連続では、そのメリットはほとんどありません。それだけにガソリンのターボエンジンは、文句ナシのハイパワーなスポーツエンジンに仕立てられることでしょう。

mazda005

排気量は、強気の人見さんなら間違いなく、正々堂々とトレンドの2Lで勝負するはず。2.3LのDISIターボも直噴でしたが、ガソリン直噴エンジンとしては高圧噴射がひとつの売りでした。高圧であることは高精度の燃焼噴射の制御が可能になります。しかし軽油のような潤滑性をガソリンは持たないので、高圧燃料ポンプを使うのが難しいのです。そこをマツダは地道な素材研究を含めて、ライバルを超える高圧を実現したのです。
ターゲットはやはりVWのゴルフGTI。アクセラに250psあれば、互角以上の走りをしてくれることでしょう。マツダスピード・アクセラの復活です。
スカイアクティブ・シャシーは、それ以前のマツダとは次元の違う仕上がりです。ただただクイックでさえあれば良かったハンドリングから、リニアリティを重視した自然なコントロール性重視へと宗旨変えしました。そのことでシャシーにも大幅なレベルアップが求められることになったのです。そのポテンシャルは、ゴルフに対抗するのに十分なレベルにあります。

mazda007