「FCVの総合性能を10倍に!」NEDOが技術開発を促進

今回NEDOが取組むのはFCスタック(燃料電池)本体の性能を高めるための「普及拡大化基盤技術開発」と生産性向上に向けた「プロセス実用化技術開発」の2つ。 

JHFC(出展 JHFC)

【普及拡大化基盤技術開発】
・出力密度向上(4kW/L以上) ← MIRAI:3.1kW/L
・耐久性向上
 乗用車:5,000時間以上(10万km保障)
 商用車:50,000時間以上(100万km保障)

・コスト低減(1,000円/kW以下)
 白金使用量削減(0.1‐0.03g/kW以下)

出力密度×耐久時間÷貴金属使用量の値を現状の10倍以上とする。

【プロセス実用化技術開発】
・製造時間短縮(1/10以下)

トヨタ自動車が昨年発売した「MIRAI」の生産能力は現在700台/年の状況で、同社は生産能力を2016年に2,000台、2017年に3,000台に引き上げる方針を掲げるなど、FCスタックの生産性向上とコスト低減が課題となっています。

燃料電池関連技術は欧米においても国家レベルで基礎研究から技術開発、実証研究の取り組みが行われており、NEDOでは我が国の国際競争力維持、強化の観点から引き続き戦略的・重点的な取組みが不可欠としています。

今後は乗用車のみならず、商用車にまで 燃料電池システムを展開するにあたり、FCスタックの耐久性が益々重要視されるなか、こうした取組みの成果が期待されます。

■NEDO Webサイト

・事業公募について
http://www.nedo.go.jp/koubo/FF2_100141.html

・事業基本計画
http://www.nedo.go.jp/content/100638718.pdf

〔関連記事〕

トヨタが「MIRAI」の製造工程を動画で一挙公開!
https://clicccar.com/2015/02/25/295380/

Avanti Yasunori) 

【画像をご覧になりたい方はこちら】 https://clicccar.com/2015/03/29/300799/

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
続きを見る
閉じる