マツダ新型アテンザがビッグチェンジで欧州ライバル車を凌駕する3つの魅力

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では、マツダらしさとは一体何でしょう。それは今回アテンザが行った大幅改良を見ると答えがあるように思われます。アテンザは発売されてから、毎年一部改良を行うことで、熟成させてきました。ちょうど、発売されて2年目というと、通常はエクステリアやインテリアの化粧直しを行うマイナーチェンジが行われるタイミングです。しかしアテンザはマイナーチェンジに留まらず、大幅改良を行いました。

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その改良された範囲は一歩間違えばフルモデルチェンジに匹敵する内容の濃さです。まず、ディーゼル車にはアクティブトルクコントロール4WD方式を採用した4WD車を追加するとともに、その4WD車にMT車が設定されています。

エクステリアではフロントフェイス、フロントヘッドランプの変更、ニューカラーのアルミホイールとボディカラーの新色追加。インテリアはインパネとセンターコンソールの造形の変更、白の本革内装のカラー変更、電動パーキングブレーキの全車標準化。7インチディスプレイの採用、マツダ車初の後席シートヒーターの採用まで及びます。

さらに、前後ダンパー、フロントロアアームのブッシュ最適化によってフラットで質感の高い乗り心地と静粛性の向上。そしてガソリン車には走行モードを切り替えられてドライバーの意のままに操れる「ドライブセレクション」の採用といったようにココまでやるの!と驚いてしまうほどです。

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そして現在最も注目度の高い、安全装備もアップデートされています。鋭さの増したフロントヘッドライトは日本の自動車メーカーとして初のLEDアレイ式グレアフリー(防眩)ハイビームを備えた「アダプティブ・LEDヘッドライト(ALH)」を搭載しました。

現在多くの車種で搭載されているアダプティブヘッドライトはヘッドライトの光をシャッターで制御する方式ですが、アレイ方式は左右方向にLEDブロックを連続配置し、それぞれのLEDブロックを点消灯制御するシステムです。したがって配光パターンを切り替えるためのアクチェーター類が不要であり、各ブロックごとの光量を任意に制御でき、最適な配光パターンの追及が可能なのです。

アテンザは今回の大幅改良によってフラッグシップモデルとしてさらに磨きをかけて、ライバル車を超えようとしています。それでは、アテンザとライバルといえる、メルセデスベンツCクラス、BMW3シリーズ、アウディA4を比較してみましょう。

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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