さらに、ダンパーの減衰力やスプリングのバネ定数の最適化といったサスペンションも手が入れられているほか、市街地での取り回しの良さを狙ってステアリングのギヤ比を16.0:1から14.5:1に変更するなど、走りの上質感向上やフットワークの軽快化も図られているのも注目です。
さて、注目の走りはどうだったでしょうか。ひと言でいうと「しなやか」という印象。
現行のインプレッサ・スポーツにはデビュー直後のプレス試乗会などだけでなく、私事ですがマイナーチェンジ直前のモデルに乗る機会が何度もあり、新型は停止時からゆっくりと走り出しただけで、小さく跳ねるような動きが影を潜め、路面の凹凸を丁寧にいなしていく上質さが感じられます。
ステアリングのギヤ比が変わった点は、今回の試乗場所とちょい乗りでは大きな違いは感じられませんでしたが、「吸音材の追加やウインドウ周辺の構造変更などにより静粛性を引き上げた」というNVH全般の改善は確かに印象的で、乗り味や静粛性といった面ではCセグメントの平均値は十分にクリアしています。