わずか5mmにまでこだわって左右対称のペダルレイアウトを実現させた理由は二つあります。まず安全性。例えば街中などで走行していて、アクセルペダルからブレーキペダルに踏み替える際のとっさの踏み替えのしやすさがあります。もし体がねじれていて、下半身に無理な力が入っている状態のペダルの踏み替えは、まず無理な力を解消しながらの動作になるので反応が遅くなります。
そしてもう一つが疲れづらさです。無駄な力が入っていないドライビングポジションをとり続ける長距離ドライブをしてもを疲れづらいそうです。例えば。腰の痛みや足が痺れるといった症状が起きづらいのです。
ペダルのズレによる体のねじれは長く乗れば乗るほど、ジワジワと効いてきます。コンパクトなクルマほど左右対称のレイアウトを取るのは難しいそうなので、他社のコンパクトカーからデミオに乗り換えるとその違いは体感できるそうです。
左右対称のペダルレイアウトがベースとなって正しいドライビングポジションができるものです。正しドライビングポジションというのは上半身、下半身ともに無駄な力を入れずに取れる姿勢のことです。その姿勢を作るために、シートにも背中の当たる部分には非常に弾力性のあるウレタンを採用するなど工夫が施されています。
正しいドライビングポジションとはスポーツで例えると、野球やテニスなどでも基本はまず無駄な力が入っていない状態からインパクトだったり必要なときに力を発揮できる正しいフォームと同じだそうです。そこで、竹内さんにマツダが考える正しいドライビングポジションを紹介してもらいましたので、ぜひ参考にしてはどうでしょうか。
(萩原文博)