マツダ・デミオの「わずか5mm」の違いがもたらす2つの効果とは?

新型デミオはコンパクトな5ナンバーサイズ枠の中に、アクセラなどの上級クラスのスボリュームのあるシートを搭載しています。非常に限られたサイズの中にボリューミーなシートを入れて、かつドライバーにとって不要な力が入らない右脚と左足が左右対称になるドライビングポジションを確保するというのは相当ハードルが高かったそうです。

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デミオは先代よりフロントタイヤを前方にずらしたものの、開発の途中では左右対称のペダルレイアウトが実現できておらず、5mmほど車両の内側にずれていました。しかしコンソール周りのレイアウト、シートのボリューム、さらに側面衝突の安全性の確保したいということで、ペダルのレイアウト変更はもうお手上げ状態に。

その5mmのずれをどうしても解消できないということになって、もうギブアップですと上層部に報告しに行ったら、考え直してこいと雷を落とされされたそうです。そこから、0.1mm、0.5mmと各部位で絞り出して、量産車のデミオではCX-5やアテンザなどと同じ左右対称のペダルレイアウトを実現できました。

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この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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