中でも、FCスタックの化学反応を促進させる電極用の「白金触媒」がコストを増大させる要因になっており、白金(Pt)の使用量を低減する事が重要課題となっています。
「白金」の世界全体の推定埋蔵量は3~8万トン程度とされており、主な産出国は南アフリカ共和国、ロシア、カナダで、多くは南アフリカに偏在。
グラム当たりの価格が5,000~7,000円と非常に高価で「NEDO」(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)によれば、FCV1台に使用される白金の量は小型車(80kW)で32g、中型車(150kW)で62g、大型車(250kW)で150gとのこと。
FCV1台あたりの平均使用量を50gとすると、白金だけで25~35万円ものコストに。
現状の「白金」産出量は年間180トン程度で、世界の自動車年産台数の10%以下しか需要を満たせない状況と言います。
白金の推定埋蔵量は3万6000tに過ぎず、白金触媒を使うかぎり、燃料電池車の普及は望めない状況。