基本骨格を共通化する「コモンアーキテクチャ」により、排気量を自在に変えられるのが「スカイアクティブ技術」の特徴のひとつで、デミオの1.5Lクリーンディーゼルもその成果のひとつ。
国内累計10万台を達成した「SKYACTIVE—D」搭載車は、CX-5の導入から2年7か月で累計10万325台となり、10万台の大台を突破しました。
2013年のクリーンディーゼル市場のじつに6割にあたる約4万5000台が「SKYACTIV-D」搭載車だそうです。
量産車のディーゼルエンジンとして、世界一の低圧縮比という「みんな知っていたけど、誰もやらなかった(できなかった)?」というアイディアと実現したのがガソリンも含めた、スカイアクティブエンジンのスゴイ点で、ロータリーをものにしたマツダらしい執念を感じさせます。
なお、ブレイクスルーを果たした圧縮比は「ユーロ5」をクリアしていた「MZR-CD」エンジンの16.3から14.0へと大きく下げられています。
今回はクリーンディーゼルの話なので、「SKYACTIVE—D」をおさらいすると、どこがスゴイのか? マツダでは以下の点を特徴と挙げています。
●従来のディーゼルエンジンと比較して約20%の燃費改善
●低速から高速までスムーズでリニアなレスポンスと、低速域の大幅なトルク向上の実現
●高価なNOx後処理装置なしで、グローバルにおける排出ガス規制をクリア
オーナーの方であれば、「SKYACTIVE-D」の走りっぷりや燃費は熟知されていると思いますが、高評価としては以下のような声が多いようです。
「驚くほど燃費が良い」、「燃料代が半分になった」、「加速が気持ちいい」、「合流の不安や坂道のストレスがなくなった」、「運転が楽しい」、「ついつい遠出したくなる」、「生活が変わりドライブが楽しくなった」
私の印象ですが日産は中・低速トルクは想定内の力感で、三菱はトルクフルだが音や振動面は厳しい……。
最近では、メルセデス・ベンツ、そしてBMWもMINIにも設定するなど、猛烈な勢いでディーゼルを増やしていますが、エンジンだけが理由でないにしてもまだやや価格が高め、という傾向があるといえます。
「SKYACTIVE-D」によりクリーンディーゼルエンジン搭載車がクルマ好きでない人たちにも認知されつつある、という状況を作ったはずで、新型デミオもそうですがガソリン高が続けばさらに脚光を浴びそうです。
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(塚田勝弘)