スズキ「ワゴンR」に モーターアシスト「S-エネチャージ」搭載で燃費32.4km/L

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「S-エネチャージ」を構成するのは、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)とリチウムイオンバッテリーとなります。

ISG自体は珍しいものではなく、すでにマイルドハイブリッドといった呼び名で採用されたこともありますし、現行の国産車では、日産セレナのS-ハイブリッドやスバルXVハイブリッドに採用実績があるものです。すなわち、ハイブリッドシステムの一種というわけです。

またジェネレーターの発電制御を行なうことで、巧みに減速エネルギーを回生するという仕組みは、いまや珍しくありません。スズキの「エネチャージ」は、減速時に発電した電気を専用のリチウムイオンバッテリーに溜め、それを電装品に供給することでエンジンの負担を減らすというものです。

そこから一歩進んだのが「S-エネチャージ」です。

通常のエンジンではクランクプーリーによって回されるだけのジェネレーター(発電機)に電気を送ることで、エンジンのアシストを行なう点。そして二次電池にリチウムイオンバッテリーを使っている点が特徴といえます。しかもISGによるアシストは、15~85km/hという広い速度域で可能というのも注目です。

また、ISGによるエンジン再始動はセルモーターを使わないので、静かでスムースなのも日常での使用では嬉しいポイントとなることでしょう。 

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この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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