これからのハイブリッドを変える「キャパシタ」って何!?

速さを支えているのが、日本の高い技術。ハイブリッドの性能を左右するエネルギーの回生と駆動を行う「MGU(モーター・ジェネレーター・ユニット)」はデンソー製で、ギヤボックス内に収められています。

さらに、前輪用として追加されているのがアイシンAW製で、コンポーネントは運動性能を損なわないように前方の低い位置に配置されています。

WEC_TS040_9そして、前後輪で回生した電気エネルギーは、トヨタ製のハイブリッドだから電池、ではなく日清紡製のキャパシタに蓄えられます。

乗用車では、マツダがアテンザにエネルギー回生用として世界で初めてキャパシタである「i-ELOOP」を搭載。

DLCAPこれは日本ケミコンが開発した車載用電気二重層キャパシタユニットを使ったもので、マツダ・アクセラやホンダ・フィットなどにも採用されています。

DLCAP_02キャパシタのメリットは、短時間で大量の充放電ができる点で、市販車だけでなく「TS040 Hybrid」のようなレーシングカーのハイブリッドに最も相性がよさそうです。

トヨタは、「WEC」参戦などを通して、着々とハイブリッド技術の進化、蓄積を進めていますから乗用ハイブリッドカーだけでなく、ハイブリッド・スポーツの市販化でもこれらの技術が活かされる日がくるかもしれません。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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