テスラ、特許を開放しオープンソース化へ

特許数が多いほど国や企業の競争力が高い指標ということは、新聞記事の論調を持ち出さなくても、アップルとサムソンの訴訟を見るまでもなく想像できることです。

teslamotors_01しかし、テスラはそう考えていないようで、公式ホームページにも掲載されていますが、EVの進化のため、「本社ロビーにあったテスラが所有する特許の壁を削除した」宣言しています。

テスラは、持続可能な交通システムの到来を加速させるため作られたベンチャー企業であり、テスラの技術を利用したいニーズに対して特許訴訟を起こさないとのこと。

teslamotors_03イーロン・マスクCEOは最初の会社であるZIP2の時は、「特許は良いことだと思い、特許を得るために努力した」と語っています。

teslamotors_02テスラを創業しても、大会社が同社の技術をコピーして大規模な生産、販売、マーケティングをすることでテスラを圧倒するのではないか、という懸念から特許を得る必要を感じたそうです。

しかし「CO2を燃焼しないEVは、クルマの総販売台数の1%未満という現実があります」と語るイーロン・マスクは、「大手自動車メーカーは限られた量のEVしか生産していなし、ゼロエミッション車をまったく生産していないメーカーもある」と指摘しています。

テスラがオープンソース化することで、EVの普及を選んだという今後に注目が集まります。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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