日産が5月12日に2014年3月期決算を発表したことで、主要自動車各社の連結決算と今後の業績予想が出揃いました。
円安で各社の輸出採算が大幅に改善、約1.8兆円の増益効果が生まれたと言います。
北米市場が堅調に推移した事や、国内市場についても消費増税前の駆け込み需要が顕著となり、収益を大きく押し上げる結果に。
こうした背景から、国内自動車全社が2桁以上の大幅増収増益を達成しています。
ちなみに2014年3月期の各社純利益は前期比でトヨタが+90%増、ホンダが+56%増、日産が+14%増、富士重が+73%増、スズキが+34%増と伸びており、三菱自も前期比で+176%と軽自動車の好調が効いて大いに健闘。
これまで業績が低迷していたMAZDAも「CX-5」や「アテンザ」の販売好調で営業利益率が2.4%→6.8%に上昇、純利益についても前期の343億円から1,357億円(+296%)へと大きく跳ね上がっています。
一方、同時に発表された2014年(2015年3月期)の見通しについては米金融緩和の縮小やウクライナ情勢、新興国の通貨安、国内消費増税後の反動減などの不安材料から各社が示した数値は非常に慎重な物となっています。
中でもトヨタ自動車の純利益予想は‐2.4%減、ダイハツも-2%減と控え目な数値。
その背景には経営資源を振り向けられる今こそ、今後の成長に向けた「種蒔き」の好機として、出遅れた中国市場に於けるシェア巻き返しの為の設備投資や研究開発費投入を予定している事情が垣間見えるようです。
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