MAZDAの前年度の世界販売台数は133.1万台で、主にSKYACTIV搭載車が販売台数の半分以上となる51%に達しており、販売台数、収益力、 ブランド力などの強化に貢献しているようです。
同社が先日発表した2013年度通期決算によると、売上高は約2.7兆円(前年比+22.1%)で、営業利益が1,821億円(同+237.7%)、営業利益率6.8%、 純利益が1,357億円(同+295.6%)と過去最高益を更新。
CX-5、Mazda 6(アテンザ)に続く新型Mazda3(アクセラ)は全世界で好評のようで、メキシコ工場の立ち上がりも計画通り進捗している模様。
MAZDA快走の背景には同社が昨年取り組んだ販売に於ける「売り方革新」が寄与。
・北米市場でのインセンティブ(販売奨励金)やフリート販売の抑制
・高い残存価格の維持、在庫水準の適正化
一方、2014年度通期の経営目標は世界販売台数が142万台(+6.7%)、売上高2.9兆円(+7.4%)、営業利益2,100億円(+15.3%)、 営業利益率7.2%、純利益1,600億円(+17.9%)となっています。
目標達成の手段では新型アクセラの販売増やメキシコ工場の本格稼働、「売り方革新」、加えて以下構造改革プランの加速などを予定している模様。
・SKYACTIV搭載車両のラインナップ拡充
・新型車の「モノ造り革新」によるコスト改善
・グローバル生産体制の再構築
「モノ造り革新」の中身は「一括企画」と「コモンアーキテクチャー」。
「一括企画」は小型車、中型車、SUVなどのセグメントを超えて今後5~10年の間に発売する全商品をまとめて企画するもの。
また「コモンアーキテクチャー(共通の設計概念)」はまず「変えない」部分を標準化した上で「変える」部分を付加(相似設計)、各種ニーズに対応するという設計概念で、一般的な「部品共通化」とは一線を画しているようです。
車両の土台となる「プラットフォーム」についてもこの思想が貫かれており、「剛性」や「軽量化」など基本性能をしっかり作り込んだ上で各車種に展開。
こうした「コモンアーキテクチャー」を実現するには時間もコストもかかるものの、一旦定義付けが出来れば、あとは相似形で様々な車種に応用できるようになり、全体の開発コストが抑えられると言います。
MAZDA快走の背景にはこうした数々の経営戦略が寄与しているという訳です。
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