メルセデス・ベンツ新型「Cクラス」はコンセプトセダンのベンチマークを宣言【動画】

1982年に生まれたメルセデスの小さなサルーン「190E」の後継モデルとして1993年に登場した「Cクラス」。メルセデス・ベンツのコンパクトセダンとしてだけでなく、世界中のメーカーにとってDセグメントのベンチマークとなっています。

そのCクラスが、ついに4代目(190Eから数えると5代目)へと進化しました。2013年夏には、190Eからの累計で1000万台のセールスに達したこともアナウンスされていましたが、まさにメルセデスを身近にした、それでいてベンツらしいセダンの最新モデルの登場です。

2014_new_c-class_1stext013

全長4686mmというサイズを感じさせない威風堂々としたアピアランスですが、このボディはメルセデス・ベンツらしい重厚さをアピールするだけではありません。

アルミニウムのハイブリッドボディは従来製法と比較してボディだけで70kg、全体では最大100kgもの軽量化に成功しています。また燃費性能につながる空力はCd値0.24というすぐれた数値を実現、まさにDセグメントのセダンとしてベンチマークといえるスペックとなっています。

そのシャシーに採用されたサスペンションはフロント4リンク、リヤ5リンクという新設計のもので、可変ダンパーと組み合わせられます。また、このクラスとしては珍しくエア・サスペンションもラインナップされています。

2014_new_c-class_1stext011

全幅は1810mm。ついにCクラスも1.8mを超えてきましたが、市場トレンドからすると意外に拡大幅は少ない(旧型比+40mm)といえそうです。またホイールベースを2840mmと伸ばしたことにより、後席の居住性を格段にアップ、トランク容量は480リッターを確保しています。

前後とも燈火類はLEDを積極的に採用することで消費エネルギーを低減。エンジンフードにスリーポインテッドスターを掲げる「エクスクルーシブ・ライン」とグリル内に大きなスリーポインテッドスターを与えられた「AMGライン」というフロントマスクに代表される、2つのデザイン・ラインが用意されています。

2014_new_c-class_1stext012 

当初、用意されるラインナップは以下の3グレードとなります。

C220 ブルーテック<2.2リッター4気筒ディーゼル・125kW・400Nm> 38,675ユーロ(約548万円)
C180 <1.6リッターガソリン直噴4気筒・115kW・250Nm> 33,558ユーロ(約476万円)
C200 <2.0リッターガソリン直噴4気筒・135kW・300Nm> 36,414ユーロ(約516万円)

そのほか、175kWの4気筒ガソリンエンジン、245kWの6気筒ガソリンエンジン、4気筒ディーゼル/ガソリンと20kWのモーターを組み合わせたハイブリッドなども予定されています。変速機は新開発の6速MT、そして7g-トロニック・プラスと呼ばれる7速ステップATをラインナップ。4マチック(四駆)も用意されるということです。

「アテンション・アシスト」と名付けられた安全運転支援システムを標準搭載する新型Cクラス。上位モデル譲りの衝突被害軽減ブレーキなどを盛り込んだ「ディストロニック・プラス」などを搭載、まさにコンパクトセダンのベンチマークにふさわしい安全装備を盛り込でいます。

■関連記事
スタイリッシュ! 新型Cクラス・ワゴンをスクープ!
https://clicccar.com/2013/11/28/238119/

メルセデス・ベンツがネット販売をスタート!
https://clicccar.com/2013/12/08/239708/

「ベイビー・ベンツ」が世界販売1000万台を突破!
https://clicccar.com/2013/08/28/228954/

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
続きを見る
閉じる