ホンダが「N」シリーズの開発で発見した女子の本音とは?

「NBOX」や「N ONE」の販売が好調なホンダ。全国軽自動車協会連合会によるとNBOXの7月の販売台数は約2万台に達しています。

HONDA NBOX

同車は7月度の軽自動車販売ランキングでダイハツ「ムーヴ」に続いて第2位、また本年1-7月の累計販売台数では13.8万台と、ダイハツ「ムーヴ」の13.5万台やスズキ「ワゴンR」の12万台を抑えて軽販売で堂々の第1位をキープ。

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    (出展 全国軽自動車協会連合会)

乗用車全体でもアクアの16.1万台、プリウスの15.5万台に続く第3位のポジションで、 同シリーズの「N ONE」についても7月度の軽販売で第9位に位置しています。

 HONDA N-ONEHONDA N-ONE

ホンダは「N」シリーズの開発にあたり、軽自動車ユーザーの多くを占める女性の自動車に対する本質的な要求に真正面から取り組んだと言います。 

男性が「乗用車」で通勤して、女性が「軽」で日常の買い物や子供の送り迎えをするというのが一般的に認知されているライフスタイル。 

ところが、同社が軽のテコ入れのために女性を対象としたサーベイを行ってみると、まるで想像もしていなかった結果が出て来たと言います。 

営業部門の男性社員は女性の好むクルマが「丸っこくってピンク色っぽいかわいい車が好き」と決め付けていたそうですが、それはとんでもない誤解だったとか。 

HONDA N-ONE

これは産経新聞が伝えたもので、ホンダがアンケートをとったところ、驚くべき「女子の本音」が見えて来たようです。 

例えば、「黄色ナンバーだからってナメられたくない」や「信号待ちで普通乗用車に負けたくない」など、どうやら軽だからトロイと思われるのが屈辱のようで、実際にターボモデルを選ぶ女性顧客が多い模様。 

このように「女性は走行性能には興味が無い」というのは完全に男性の思い込みに過ぎなかったようです。 

また女性は安全性、快適性への要求も厳しいそうで、男性が運転に「根拠の無い自信」を持っているのに対して、女性の多くが車幅の狭い軽は「横から追突されると弱い」という不安感を持っていると言います。

HONDA NBOX

その他にも男性がステアリングのグリップ感やメーター類のデザインを気にするのに対して、女性は長時間肌に触れるシートの質を気にする模様。 

「N」シリーズではそうしたところに着目してシート表皮にダニやスギ花粉などのアレルゲン物質が付着した際にその活動をほぼ完全に抑制するアレルクリーンシート(パッケージ装備)や、アレルフリー高性能脱臭フィルターを標準装備。

安全面ではサイドカーテンエアバッグを用意して不安を払拭しているそうです。 

HONDA NBOXHONDA N-ONE

昔とは異なり、女性ドライバーが大きな比率を占めるようになった現在、女性の自動車を見る目は様変わりしており、軽自動車やコンパクトカーの開発の際に、燃費「命」で走行性能を犠牲にしたり、誤った先入観でインテリアを的外れな仕様にしたりしないよう、従来以上に市場リサーチを入念に行なう必要が有りそうです。 

■ホンダ NBOX Webサイト
 http://www.honda.co.jp/Nbox/ 

■ホンダ N ONE Webサイト
  http://www.honda.co.jp/N-ONE/ 

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 (Avanti Yasunori) 

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この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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